[jp] 世界展開には「日本を捨てる」ことが必要ーー国内プレーヤーが語った「2011年ソーシャルの次」

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2010年の暮れ、頓智ドットのオフィスから2011年ソーシャルの次というかなり難解なテーマでパネル企画をUstream放送した。パネリストの面々はそれぞれソーシャルになんからかの形で携わりながら走り続けるプレイヤー達だ。パネルから見えてきたのは明快な答えではなく、このソーシャルという時代のなかで日本からどうやって戦うかというそれぞれの考え方だったように思える。

オンラインからオフラインへーー頓智ドットの新展開「Domo」

まず、冒頭に頓智ドット井口尊仁氏が今回のパネルを前にキーワードとなりそうなプレゼンテーションを披露。O20(Online to Offline、オンラインからオフラインへ)というキーワードをベースに、現在ソーシャルウェブで巻き起こるトレンドと自社の新戦略「Domo」について解説。「ソーシャルの次は何か、そしてなかなかスケールしづらい日本でスタートアップがどのような展開をするべきか」とパネリストに投げかけた。

ソーシャルメディアーートゥギャッターとWho’s Who!?からみえる日本オリジナルの世界展開

パネルの前半は主にソーシャルメディアに関する話題で進行した。口火を切ってくれたのはユビキタスエンターテインメントの清水亮氏。ソーシャルメディアに関しては「断然トゥギャッター」で、年末に世間を賑わせた芸能ネタを話題に「同じネタを別媒体が掴んでいても自分達のビジネスを優先して時期を考える」と日本のTwitter上で始まった新しい”ユーザー主導型”キュレーションの仕組みを評価した。

たまたま会場に参加していたトゥギャッターの開発者、吉田俊明氏は海外版トゥギャッターのChirpstoryにの現状ついて「海外にプロモーションする戦略がたたない。地道にやれば大丈夫だろう、というレベルにもまだ達してない」と海外展開の難しさを語る。「日本でこれだけ流行ってて世界にないというのはもったいないな」と、飛び入りで2011年に向けての抱負を語ってくれた。

また、日本で2007年頃からツイッタークライアントを提供している、マインドスコープの藤川真一氏はつい最近リリースした人名データベースのモバツイWho’s Who!?を参考に、日本のツイッター関連サービスには次へ展開するためのキーが必要だと解説。「例えばユーザー情報を蓄えていると900万件ほどになった。渋谷、弁護士などで検索することができる」と単なるAPIを叩くだけでない、日本独自のストックを活用することが今後の展開には必要とした。

モバツイもトゥギャッターも同じくツイッター上でのサービスだ。それぞれキュレーションというアイデア、ストックデータの活用という方向性が、世界的にみても新しい展開を作りだせる可能性は充分にある。一方でやはりこのアイデアをどのような方法で世界に伝えるのか、また伝えるだけでなく文化圏の違う世界でどのように使ってもらうのか、Chirpstoryが今向き合っている課題は共通のものとなるだろう。

世界ではどのようなゲームがうけるのか?ーーコロプラとパンカクの攻め方にみるソーシャルゲーム展開の方法

パネルの冒頭に清水氏が「2011年、ソーシャルゲームは本当のゲームになる」と言及したように、まだまだこの界隈の勢いはとどまることを知らない。では爆発的な広がりをみせるこの界隈の国内プレーヤーが世界へ展開するにはどのような方法があるのだろうか。コロプラとパンカクという非常に対照的な二社の取り組みからいくつかのヒントがみつかった。

清水氏が「パンカクには期待したい。AppStoreで1位とるのは並大抵ではない」と語るパンカクはライトバイクシリーズが海外で250万ユーザーを獲得するなど、海外に特化した攻勢を強める。

同社代表の柳澤康弘氏は海外の攻め方について「日本的なものはUSではメインストリームではない。向こうでマスでうけるためにはベーシックなニーズに基づくものでなければいけない」と、日本独自のアニメや作り込みの細かさなど「日本人的な」常識を捨てる必要があると語る。

一方で、「日本が大好き(笑)」と語るコロプラの千葉功太郎氏はパンカクとは違った方法での世界展開を考えている。「旅が面白いという感覚は世界共通」と考える同社はコロプラをそのまま海外に持っていくのではなく、日本で培ったエッセンスを輸出することで実現しようとしている。

「海外の人たちが日本にやってくるという部分も促進させたい。海外で位置ゲーをはやらせて日本にアイテムがゲットできるといえばやってくるかもしれない。最終目的地を日本したい」と日本の良さを生かした展開方法を語った。

話題はまだまだ続く。前半に話題を模索するような雰囲気もあったが、それぞれの立ち位置を確認できた1時間を過ぎるあたりから議論がヒートアップ。国内テク系の第一線で戦うプレーヤーの言葉は参考になる部分も多いだろう。全編ほぼノーカットで掲載しておくので、時間のあるときにぜひご覧頂きたい。

Ustream配信協力:江口晋太朗(TwitterUstreamチャンネル