株式市場は不透明な状況を嫌う―スティーブ・ジョブズの健康問題はAppleにどう影響するか?

次の記事

グルーポンのCEO Andrew Mason、日本の「おせち問題」について謝罪

Steve Jobsが再び治療に専念するために休暇を取ったというニュースはお聞きと思う。前回Jobsが病休を取ったのは2009年1月で、この時は復帰までに6ヶ月かかった。この間に肝臓の移殖手術を受けたことが判明したが、移殖手術が必要になったのは以前のすい臓がんに関連があったに違いない。今回の休暇の期間についても、病状についてもAppleはいっさい明らかにしていない。

株式市場がなにより嫌うのは、不透明性だ。Appleの株価だが、2008年6月、AppleのWDCでステージに立ったSteve Jobsがただならぬ痩せ方だったことを機に急速に懸念が広がり、やがてすい臓がんによる半年の休暇となった。その後、2009年1月からの休暇ではWall Street Journal が肝臓の移殖手術を受けたと報じた。これらの不透明な期間にAppleの株価は23%(一時はそれ以下に)ダウンした(上のグラフ参照)。今回もAppleの株価は同様に急落するだろうか?

すでに海外の株式市場では株価は下げ始めている。しかし今回の発表のタイミングには可能なかぎり悪影響を極限しようという意図がみえる。発表はAppleの時価総額が過去最高をつけており、マーチン・ルーサー・キング牧師記念日という祝日を選んで行われた。しかもAppleが好成績が予想される四半期報告を行う直前だ。

Steve Jobs’の健康問題がAppleの株価に直結するかどうかはいくつかの要因にかかっている。AppleがJobsの不在中にどんな営業成績を上げるか? Jobsの病休はどれくらい続くのか? 病状はどれくらい深刻なのか? もっと詳しい情報はいつ入るのか? しかし何より重要な点は、現在のAppleの株価総額$320B(3200億ドル)のうち、どれほどの部分がJobsのリーダーシップにかかっていると評価するかだろう。

Appleの現在の勢いは2011年に関する限り衰えそうにない。着実に製品のアップデートをこなしていくだろうし、この先数年分の製品開発のロードマップも作成されているだろう(この点についてはMGがこの記事で論じている)。しかし全コンピュータ産業はモバイル・デバイス、タッチ・デバイスへの巨大な過渡期にある―これについては、AppleとJobs自身が少なからず貢献している。ここまでAppleは革命の先頭に立ってきた。しかしJobsの陣頭指揮なしでAppleがいつまでライバルを退け続けることができるのかどうか、今後に注目だ。

しかしAppleがこうした事態を経験するのは今回が始めてではない。前回もJobsは復帰して、Appleは繁栄を続けている。歴史は繰り返すと信じたい。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01