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編集部注:本稿のゲストライターであるHunter Walkは、Wikipediaで1980年代のヘアメタルバンドについて調べることに膨大な時間を費している。彼のWikipediaへの執着は、YouTubeの消費者向け製品責任者という彼の本業とは無関係である。

Wikipediaは世界で5番目に大きいウェブサイトであるが、広告を掲載せず、悲しいかな、ほぼ恒久的に支払い能力を欠いている。Googleで「Jimmy Wales personal appeal」[Jim Wales 個人的な援助要請](WalesはWikipediaのファウンダー)を検索すると、結果が3万2000件以上表示され、このユーザー生成百科事典が資金調達を必要としていることがうかがわれる。この状況を打破するために広告を掲載するかどうかは議論の最中である。実際、広告、オプトイン広告、検索広告などについてこの話題を議論する専用のWikipediaページが存在している。

全世界4億人以上のユーザー数を考えれば、どの選択肢を取っても、この非営利事業の技術的哲学的使命を支えるのに必要な資金を、十分に調達できることは間違いない。しかし、これまでのところWalesは一切の広告を導入することに否定的である。それでは、いったいこの先どうなるのか。今年1月に10周年を迎えての疑問はこれだ。「果たしてWikipediはビジネスモデルに大きな変更を加えることなく、あと10年続けられるのか」。

私の頭の中には、サイトにも寄稿者にもユーザーにも目に見える変化を与えることなく、彼らの募金目標である年間$16M(1600万ドル)を達成できる、これまでに検討されていない単純な方法がある。Wikipediaのリンクにアフィリエートのコードを挿入するだけだ。映画 Twilight[トワイライト~初恋~]に関する項目に、Amazonで映画のビデオを買うリンクを置いておけば、Amazonアソシエートから最大8.5%の紹介料がWikipediaに入る。あるいはハワイのページなら、[旅行会社の]Orbitzアフィリエートリンクから、航空機チケットが売れれば$3、ホテルの予約なら3~5%の収益を得られる。

この小さな変更によって、Wikipediaはどれだけ稼ぐことができるのか。年間1642万2000ドルでどうだろう。米国内トラフィックだけで月間ページビュー27億回(Wikipedia全体ページビューの25%)。これに1000ページビュー当たり$0.50を掛ければ、なんと目標の1600万ドルをわずかに上回る。[:$0.50というeCPM(有効CPM)は、ウェブのアフィリエート収入専門家たちから聞いて集めた推計値。私がWikipediaに提案する方法で収益化をはかるウェブサイト運営者のための支援するテクノロジー、ViglinkのCEO、Oliver Roupに聞いてみたところ、彼らのネットワークの中ではeCPMは最大$5になることがあるが、Wikipediaについては控え目な推定値が提案された。]

簡単な3つのステップによって、Wikipediaを活気に満ちた無料サービスのままにして、これを実現することができる。

1)Jimmy Walesが「イエス!」ということ

Jimmyの広告に対する見解を聞いたことはあるが、アフィエートに関する意見は聞いたことがない。広告と異なり、アフィリエートのリンクは、サイトへの変更も利害の衝突もない。しかし、現在Wikipediaには、外向きリンクに関する厳格な規則がありアフィリエートは禁止されている。このため、Wikipediaが外部リンクに関する規約を緩和する必要がある。

2)アフィリエートの相手は選ぶ必要がある

ViglinkとSkimlinksは、アフィリエート収益業界の2大リーダーである。詳細は未検討だが、RoupはViglinkによるWikipediaサポートを提案している。「われわれは何千ものパブリッシャーのコンテンツ収益化を手伝ってきた。中にはWikipediaに匹適する規模のサイトもあり、VigLinkが彼らの収益の役に立っててることを誇りに思う。同じように、Wikipediaが引き続き使命を追究することを支援できれば光栄である」。始まりを待つばかりのように思える。

3)参加するオンライン店舗がWikipediaのアフィリエートクリックを認めること

アフィリエートプログラムは、段階的な販売を生みだすためのものであり、店舗はさまざまな条件によって、パートナーへの支払いに制限をかける権利がある。Twitterが、同サイト上のAmazonへのリンクに、アフィリエートコードを付加しないのはそのためだ ― Amazonに「やめろ」と言われることは目に見えている。しかし、Wikipediaの非営利という性格と膨大なトラフィックによって、店舗側が制限を緩め、アフィリエートを歓迎する可能性が出てくる。いずれにせよ受け入れる店舗は必ず出てくるだろうし、Wikipediaコミュニティーのよるボイコットというのも考えられる。

アフィリエートプログラムの技術をうまく使うことによって、Wikipediaは支払い能力にまつわる疑問を直ちに取り除き、資金調達に費やすエネルギーを、Wikipediaにもっと直接役立つ生産的な活動に注ぐことができるだろう。そうだろう、Jimmy?

情報開示:私はYouTubeに勤めており、親会社のGoogleが持つGoogle Venturesというグループは、Viglinkに出資しているが、この記事ではWikipediaの将来に関すること以外、私との関わりはない。

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(翻訳:Nob Takahashi)