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AOLが記事をトーンダウンできないかと言ってきた

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ジェイク・ギレンホールの映画「ソースコード」、技術オタク向けに売り込み

先日私は、SXSWでダンカン・ジョーンズとジェイク・ギレンホールをインタビューした。彼らの映画「The Source Code」の記者会見の時だ。映画にはタイトル以外あまり技術的な側面はないが、TCTVの良いビデオコンテンツになるかもしれないと思った ― ハリウッドとシリコンバレーの交わりは魅力的だし、映画は残された数少ない「ぶち壊すべき」業界だ。伝統的メディアが、自らの業界に起こりつつある巨大な変化にどこまで気付いているかを見るのは興味深い。

ともあれ「The Source Code」とSummit Entertainmentがわれわれテク系メディアとその先にいるソーシャルメディア通の読者をターゲットにしたのは、すばらしいマーケティング戦略であり、新しい切り口だと思った。私は、無料で映画を広告するのをやめて、「ジェイク・ギレンホールの映画「ソースコード」、技術オタク向けに売り込み」という記事にそのことについて書いた。

どうやら記事は、Summit社を満足させれられなかったようで、彼らはAOLのMoviefone担当者に連絡した。そもそもわれわれを引き合わせた人物だ。そして今日の午前、そのMoviefone/AOL Televisionの担当者からメールが来た。

Hey Alexia、

SxSWで楽しく過ごしていることと思います。忙がしすぎておかしくなっていないことを願っています。

まず、Source Codeを取り上げてくれたこと、パーティーに来てくれたことなどに感謝します。しかし、Summitがあの記事に示している懸念についてお伝えしなければなりません。彼らは記事が少々〈皮肉っぽい〉ので、いくらかあの〈皮肉〉をトーンダウンできないかと言っています。私はインタビューのビデオは見ていませんが、恐らく彼らが問題にしているのは文章のどこかでしょう。もう一度見直して修正できないか知らせてください。もちろん、TechCrunchには独自の見解と編集方針があることは知っているので、もし変更できない正当な理由があるのなら結構ですが、Summitには何らかの情報を返す必要があります。お返事お待ちしてます。

Thanks!

ちなみにこれは、私の受信箱に来た最悪のメールでもなければ、私の文章スタイルの奇癖について誰かが問題にしたのも初めてではないが、以下の理由によりここで紹介するに値する。

a) われわれは、もしAOLがいかなる形にせよ本誌の記事を修正できないか尋ねた場合、直ちにそれを公開するという軽い約束を交している。MoviefoneはAOLの一部なので、ご覧の通り。

b)この件は、ハリウッドとシリコンバレーにおけるメディア・エコシステムの違いを如実に表すものである。プレスが肯定的記事と引き替えに情報を得ることは、あらゆる業界(Apple?)で当たり前に行われているにしても、映画テレビ業界の階層世界ほどそれが蔓延しているところはない。そこはまさしくメディア操作の温床だ。

c)私がこの映画とそのマーケティング戦略について率直な意見を書いていた時、気付いていなかったのは、Summitが私をパーティーに招待したのは要するにちょうちん記事を書かせるためだったということ。私には全く思いもよらなかったのだが、それは日頃私が取り上げるのがスタートアップで、ハリウッドスタートと違ってスタートアップはメディアに〈話したがる〉からだ。

この一件で最もばかばかしいのは、問題の記事がそもそも「皮肉」でも何ともないことだ。つまり私は「映画スタジオが『ゲーム』を作ってFacebookで友達にスパムを送らせようとした」などという見出しを付けたわけではない。

問題は、Summitが、公正なレポートをもっと熱烈なものにするよう、AOLの姉妹サイトを通じてわれわれに圧力をかけられると思っていることにある。しかし、これはあるまじき行為であるが、驚くことではない。〈本当に〉驚くべき、また悲しむべきは、Moviefone/AOLが実際に彼らの要求に沿うべく、われわれに記事の変更を求めてきたことだ。これは悲しむべきだけでなく、間違っている。

というわけで、AOL、Moviefone、そしてSummitへ、ノー、私は絶対に私の「皮肉」をトーンダウンするつもりはない。ここはシリコンバレー、ハリウッドではない。

画像提供:Squid Pro

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(翻訳:Nob Takahashi)