なぜSalesforceはRadian6を高値買いしたのか?–企業のソーシャル化で先頭に立つためだ

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ご存じのように、昨日(米国時間3/30)Salesforceが、ソーシャルメディアをモニタするRadian6を$326M(3億2600万ドル)で買収した。それはこのCRM企業が行ったこれまでで最大の買収だ。Salesforceは、ChatterというTwitterのようなFacebookのようなものや、ソーシャルメディア上のリソースを顧客企業が利用するためのService Cloud 3などを展開して積極的にソーシャル戦略を推し進めてきたが、いくらCRMの巨人でも、一企業を買うのに3億ドルは巨額だ。Salesforceの役員たちやアナリストたちが列席した昨日の記者会見で、同社のCEOでファウンダのMarc Benioffは、Radian6の現在の年商は$35M(3500万ドル)であり、今年はSalesforceの売上に$40M〜$50M(4000〜5000万ドル)という大きな貢献をするだろう、と述べた。

Salesforceが払った$326Mは、Radian6の年商の10倍近いから、かなり異例だ。なぜSalesforceは、そんなにRadian6が欲しかったのか? まず、Salesforceはこのところ製品のソーシャル化に熱心だが、ソーシャルというアプリケーションの分野は企業数も多く、競争が激しい。SalesforceはChatterを積極的にマーケティングしているが、それはYammerやJiveなどの競合製品であり、Chatterはとくに傑出したマーケットリーダーとは言えない。Radian6は同社の、ソーシャルにおける脚力を強化し、Dell、GE、Kodak、UPSといった有名企業をクライアントとして提供する。

Salesforceはすでに、2つのアプリケーションを統合化する意図を、’Facebook、Twitter、YouTube、ブログ、オンラインコミュニケーションといったオープンなソーシャルネットワークと、プライベートでセキュアな企業向けソーシャルネットワークであるSalesforce Chatterの橋渡しをすること’と声明している。同社によると、’Chatterのフィードはもはや、企業の内部で起きているアクティビティだけでなく、Facebookのページ上のファンや、Twitter上のフォロワー、ブログ記事上のコメントなどなど外部からのリアルタイムの観点で満たされるようになる’、のだそうだ。

SalesforceがRadian6を(法外な金額で)買ったもう一つの理由は、同社の一連の製品系統に、ソーシャルメディアのモニタリング機能を速(すみ)やかに持たせたいからだ。あるアナリストがBenioffに、なぜSalesforceはテクノロジを内製しないのかと尋ねたとき彼は、ソーシャルエンタプライズの分野は今後多くの競合他社が参入してくるので、素早く行動しなければならない、と答えた。SalesforceのCMO Kendall Collinsは、このテクノロジをSalesforceが内製したら少なくとも3年はかかる、と言った。

Collinsによれば、ソーシャルメディアモニタリング企業をまずすべて見て、そこから数社に絞り込んだ。そして最終的に、Radian6が技術とクライアントと人材の点でトップだと判断した。

これで、Salesforceはソーシャルに大金をつぎ込む、という世評が立つ。最近の、SeesmicHubSpotへの投資も、企業向けのソーシャルアプリケーションへの投資だ。

それに、ソーシャルメディアモニタリングの側でも、この出口はおそらくこれまでで最大の買収だ。Lithiumは昨年ScoutLabsを、2000〜2500万ドルで買収、JiveはFiltrboxを、額は非公開だがおそらく小額で買収した。いずれも今回のSalesforce/Radian6の比ではない。

Salesforceの巨額な賭けが、最終的に勝ちと出るのか、それはまだ分からない。同社はその、総合的な製品セットの中に、ソーシャルメディアをモニタするアプリケーションを新たに加えた。でもMicrosoft、IBMなどの競合他社が、HootSuiteやViralHeatのような小さくて安い、しかし機能の豊富さでは劣らないアプリケーションを買うのを、やめさせることはできない。

写真クレジット: Flickr/blatantnews

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))