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eブックの伸びと紙の本の落ち込み–その差がますます拡大

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Association of American Publishers(アメリカ出版社協会, AAP)の報告書によると、eブックの売り上げは、彼らの大げさな言葉によれば”強力に伸び続けている”が、紙の本はどのタイプも、前年同期(1〜2月)に比べて落ち込んだ。これは意外なニュースではないし、そもそもニュースとは呼べないが、仮にニュースであったとしても、それは”歴史は繰り返す”の一例にすぎない。同じことが、音楽にも起きたのだから。

現象は同じだが、RIAAとAAPでは状況とリアクションがやや違う。とりわけAAPや出版業界のほうは、来るべき未来に抵抗してぐずぐずしてはいない。今後どうなるにせよ、電子化〜オンライン化に前向きに対応しようとしている。

Googleと取り引きしようとしていることも、出版社が新しい体制の一員になろうとしている意思の表れだ。両者の合意案を否定した判事の決定は、あまりに日和見主義的、かつGoogleに対して過剰反応しているからあまり感心しない(判事の決定は妥当だと思うが合意案そのものは非常に先進的だ)が、今明らかな事実として存在しているのは、出版業界が出版の未来に対して積極的であること、それを、自分たちの経営が十分に成り立つ市場として見ていることだ。今回の報告書も、それに対して、紙の本の没落を嘆くコメントなどは寄せられていない。RIAAが、デジタルの売上が150%アップ、フィジカルな売上は25%ダウン、という報告書を出したら、海賊行為を責めるお粗末な議論がまた盛り上がっただろう。

海賊行為は、本の場合もいずれ問題になる。今すでに問題だ、という声もある。今後eリーダーが一般化すれば、海賊版も増えて、音楽業界が主張する”失われた収入”という錯視も生まれるだろう。でも、もともと持ってないものを失うことはありえないし、海賊行為の被害額に関する音楽業界の悪意ミエミエの計算は、彼らの信用を損なうだけだ。しかし出版業界にも、RIAAのようなドンキホーテが今後いくつか現れるだろうし、小児性愛の問題顧客のeブックのリモート削除といった問題〔関連記事〕は今後もあるだろう。現に今も、Harper-Collinsは、図書館いじめという愚行をやらかしている。

でも、言葉の入れ物が紙とインクから電子に変わるのは当然の変化だし、これからなお一層加速する。そのうち本当に99ドルのKindleが、広告の有無にかかわらず、現れて、eブックの売り上げは一挙に数百万冊増えるだろう。また、曲げたり丸めたりできるeリーダーの登場など、今後の技術進歩も変化を加速する。レコード業界と違って出版業界は、自分もそういう新しい技術や製品で儲けようとしている。

要するに、eリーダーが今の携帯電話やPCなみに普及すれば、市場も落ち着く。タブレットという強敵がいても、eリーダーは伸びるだろう。そしてそれが一定の社会的飽和に達したら、本当の戦いが始まる。今われわれが見ている成長は、嵐の前の嵐だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))