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Google対AmazonのAndroid大戦争、勃発は間近

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まず最初に、背景をおさらいしておこう。昨年8月、New York Timesが「AmazonはKindleのような単なるeブックリーダーを超えるハードウェアを開発中」だと報じた。その1ヶ月後、われわれは「Amazonが独自のAndroidアプリストアをオープンさせようとしている」という情報提供を受けた。これはNewYork Timesの記事を裏付けるものだ。さらに同じ情報源は「AmazonはAndroidベースのタブレットの開発も行っている」と通報してきた。今年3月になって本当にAmazon Appstoreがローンチした。

AmazonのAndroidベースのハードウェアそのものについてはまだ情報がない。しかし、以前にも書いたとおり、われわれとしてはそうしたデバイスが間違いなく登場するものと考えている。

ここで先週に飛ぶ。Consumer Reportsのインタビューに答えてAmazonのCEO、Jeff BezosはAmazonの新しいタブレットについて尋ねられ、簡潔に「お楽しみに」と答えたことでインターネットは騒然とした。翌日、Android and Meは別の情報を掲載した。事情について直接の知識をもつ業界の情報源によれば、 「Amazonは一種類のAndroidデバイスを開発しているのではなく、大規模な一連の機種群の提供を計画しており、それら開発中のデバイスは今年のクリスマス商戦に登場するはず」だというのだ。

そして今日だ。BGRによれば、「AmazonはデュアルコアCoyoteとクォドコアHollywoodのタブレットを今年中にリリースする」という噂が流れている。この記事ではそれがAndroidベースかどうかについては触れられていないが、もしこの噂に事実が含まれているなら、Androidデバイスと考えるのが自然だろう。

それやこれやを総合すると、大戦争の予感が強まってくる。

2011年の年末商戦で最新のAndroidタブレットを熱望する消費者はまず陣営を選ばねばならなくなるのかもしれない。消費者は Google陣営(Nexusの最新モデルなど)を選ぶだろうか? それともAmazon陣営を選ぶだろうか?

そうした事態が今年起きなくても、やがて起こることは必然的だと私には思える。なぜAmazonは今独自のAndroid Appstoreを立ち上げ、さらにアプリの価格決定や独占販売権を得るために奔走しているのか? 例えば今日、AmazonはPopCapがAmazon AppstoreにChuzzle やPlants vs. Zombiesゲームに一定期間の独占販売権をライセンスしたことを明らかにしている。つまりGoogle自身のAndroid Marketでは手に入らない有力アプリが登場するわけだ。これは大事件だ。しかもこうしたライセンス契約は今後続々と現れそうだ。

これを見てもまだAmazonがAndroidデバイスの販売に打って出ることはないと考えられるだろうか?

Amazonは独自のデバイスを売り始めることがぜひとも必要だ。現在のAmazon AppstoreからAndroidデバイスへアプリをインストールするのはややこしい手順を必要とする。はっきり言ってユーザー体験は最低だ。Amazonは自社のAppstoreアプリがプレインストールされたデバイスを大量に消費者の手に渡す必要がある。それだけなら一部のキャリヤとの契約で可能になるかもしれない。ところがGoogleはほとんどすべてのキャリヤと契約を結んでいる。GoogleはAmazonのAppstoreがデバイスにプレインストールされることを妨害するだろう。Amazonは自社のAppstoreと独自のユーザー体験を前提としたカスタム版Androidデバイスをぜひとも必要とする。今開発されているのがそれなのだと私は思う。

もしAmazon版Androidのユーザー体験がGoogle版よりも優れていたらGoogleはどうするだろう? それでもまだ“オープンソースという建前に固執するだろうか? それともAmazonが独自のプラットフォームを築くのに対抗して、鍵を下ろして陣営を固めるだろうか(今でもやり始めているが)? AmazonはMicrosoftと提携して独自タブレットにBingを使うかもしれない。広告もGoogleには扱わせないだろう。Googleにとってはモバイル分野に思わぬ脅威が出現することになる。

そうなればGoogleも手をこまねいて傍観はしていないだろう。あらゆる手段を使って反撃に出るに違いない。

われわれとしてはポップコーン片手に大いに楽しんで観戦できそうだ。

[画像:Lucasfilm]

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01