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競合他社のAdSense広告のパフォーマンスが分かるサービスMixRank–良い広告は真似しよう!

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オンライン広告は依然伸びているが、中でも最近とくに伸びが大きいのがディスプレイ広告だ。今はまだ検索広告46%に対しディスプレイ広告38%で、トップは検索だが、2010年の伸び率は後者が前者の倍だった。多くのオンラインビジネスにとって広告は、そのビジネスモデルを支えるメインまたはサブの収益源であり、とくに頼りはAdSenseだ。そこで広告主たちは、なるべくクリックしやすい広告や、広告キャンペーンの成功を願って、広告のルックスやコピーを様々に工夫する。しかも実際に、言葉やデザインをちょっと変えただけで、クリックスルーレートが、ときには10倍近くにまで、大きく変わることがある。

しかし、そういう広告のコピーなどの手直しは、時間もかかるし、徒労に終わることもある。そこでY Combinatorの育成事業の最近の卒業生MixRankは、AdSenseを使っている競合他社のディスプレイ広告や文脈広告の効果を計測するサービスを今日(米国時間6/30)立ち上げる。たとえば、自社が他社の類似製品を広告している場合、MixRankは、効果がなかった広告の80%をまずふるい落とし、成功している競合他社の手口を見せる。また、競合他社へのトラフィックがもっとも多く発生しているサイトを、見ることもできる。

そのためにMixRankが作ったのは、いわばAdSense用の検索エンジンだ。それはGoogleの広告が載っているページをクロール(crawl, 這い回る)し、その結果作られるインデクスに、Googleが作っている広告効果のデータをくっつける。そしてその、広告の効果データの付いた検索インデクスを使って、広告のパフォーマンス分析を行う。


上の画像でもお分かりのように、MixRankは広告に関する興味深いデータを大量に作り出す。ユーザがこのサービスを利用するときのインタフェイスはMixRankのダッシュボードだが、そこでユーザは自分のGoogle広告の、コピーの言葉をさまざまに変えてみたときのテスト結果を見ることができる。表の上にある言葉ほど、成功率の高かった言葉だ。広告主が広告の中でユーザのアクションを誘うテクニックはさまざまだが、このWooMeテストの結果を見ると、せかす、稀少性を訴える、タイムリミットを告げる、などのうち、どれがより効果的だったかが分かる。テストの仕方も、結果の見方も、とても簡単だ。

このGilletteの広告の例では、もっとも成功した広告は、宣伝している製品と同じテーマを持つサイトをターゲットにしていない。むしろ、見込み客が一般的によく抱える問題や疑問に応えているサイトに、人気がある。たとえばGilletteのデオドラントの広告では、”面接試験で上がらないためには”がトップ人気だ。

Mixrankの協同ファウンダIlya Lichtensteinは、それまでアフィリエイトマーケティングをやっていたが、彼によれば、今おびただしく大量にある日替わりお買い得サイトも、よく見ればどこも、広告に関しては”マーケットリーダーの真似をしろ”スタイルだそうだ(ビジネスモデルなどもそうだと思うが)。強力な営業チームや広告制作スタッフを持っていない小さなサイトがGrouponやLivingSociaのような大手と競争するためには、マーケットリーダーの真似をするのがいちばん簡単なのだ。

競争が激しくマージンの薄い業界では、ごく一部の広告やターゲットサイトが顧客の人気やCTRを一人占めしてしまいがちだ。しかしその他大勢の広告主企業が、その傾向に反旗を翻して、巻き返しに出るためには、MixRankから得られる情報が大いに役立つはずだ。MixRankは、インターネット広告の市場を平(たいら)に”均す”。小企業は、成功している大企業のコピーの言葉遣いなどを、参考にすればよい。成功している広告主たちの、広告を載せるサイト/ページの選び方も、参考になるはずだ。

MixRankのアーキテクチャを構築した協同ファウンダのScott Millikenのおかげで、同社は今、Google AdSenseを使っている93000のサイトをインデクスし、その数は日に日に増えている。このようなサービスの精度は、集めたデータの量と、ユーザ数が相当多いことに依存すると思われるが、実際には、ユーザがこのサービスの結果を見て自分の広告を改良する、という動きが伴っているので、登録ユーザ数が増えるほど全体としての広告効果も上がる、という傾向がある。新規ユーザが、他社の例から学ぶからである。そしてこの傾向は、もちろん、消費者にとっても良いことだ。

MixRankは現在まだ、自分自身を市場調査中なので、利用は無料だ。でもLichtensteinによれば、最終的には月額の有料会員制にしたい(あまり高くしない)。また将来の構想としては、ディスプレイ広告の市場全体のモデルを構築し、それに、機械学習による将来予測機能を持たせて、どんな広告キャンペーンがヒットするか、などを予言したい。

あっけないほどシンプルなコンセプトだが、非常におもしろい。だからぜひ、訪ねてみよう。そして、感想を聞かせていただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))