ニュース
Google / グーグル(企業)
Facebook / フェイスブック(企業)

Google+のレファラー情報改良でソーシャル共有戦争はさらに過熱

次の記事

スマートテレビのプラットホームFlingoがついに表舞台に–テレビとWebの融合を目指す

GoogleとFacebookが全面戦争状態にあるのは誰でも知っている。両者ともにインターネットの中心を独り占めしたい。しかし中心は一つしかない。長年にわたるGoogle支配のあと、一時、流れは急速Facebookの方に向いたかに思えた。しかしここでGoogle+が登場し、これまでGoogleが開発した中でもっとも説得力のあるソーシャル・プロダクトと判明する。

インターネット全体に与えるGoogle+の影響がどのようなものになるかまだ判断できる段階ではない。しかしマーク・ザッカーバーグは軽くいなそうとしてみせたものの、FacebookがG+を真剣に受け取っていることだけは確かだ。 GoogleのG+を追いかけるように、Facebookはビデオチャット機能を公開した。昨年の夏もFacebookはGoogleのサークルに対抗してグループ機能をリリースしている。

しかし、ものごとが一層興味深くなってくるのはソーシャル共有戦線だ。この分野でFacebookは長らくリードを保ち、それを誇りにしてきた。しかしG+はわずか1週間で(限定公開にもかかわらず)、驚くほどのユーザーを集めつつある。さらに昨日(米国時間7/6)GoogleがG+に加えた一見小さな変更は、Googleがこの分野にどれほど真剣に取り組んでいるかを確認させた。

数日前にわれわれが報じたとおり、G+を参照元としてサイトへ流入するトラフィックの量を測定することは当初から可能だった。しかしそのレファラー情報は間接的だった。昨日のGoogleの改良でストレートに直接情報が得られるようになった。

G+内に表示されたリンクがクリックされると、まずplus.google.comドメインに転送される。この理由はGoogle+は安全性の高い(データが暗号化された)HTTPS接続を利用しているため、通常なら転送先サイトに送られるレファラー情報が剥ぎ取られてしまうからだ。そこでレファラー情報を中継するためにHTTPS接続を使わないサイトを間に挟むことが必要になる。TechCrunchのようなサイトが受け取るレファラーURLは、それまでgoogle.com/だったが、今回の変更で、plus.google.com ドメインになる。こちらの方が一般サイト運営者にとってG+のトラフィックとしてずっとモニタしやすい。

そして昨日、実際にplus.google.comがレファラーとして登場した。われわれがGo+にリンクを送っていないにも関わらず、大量のトラフィックだった(しかも繰り返すがG+自身が限定公開中だ)。

Facebookもレファラー情報が(そしてFacebookからのページビューが)正確に表示されるよう中継ドメインを利用しているしかし他のソーシャル・サービス、たとえばTwitterなどは一般にこうした措置を取っていない。そのためトラフィック量が実際より低めに計測されることになりがちだ。

私は、Google、Facebookに続いてTwitterも正確なトラフィック計測のために対応策を取ってくるのではないかと思う。StumbleUponやLinkedInも加わるだろう。

実際、驚いたことに、StatCounter調べによれば、StumbleUponが外部に送り出すトラフィックはアメリカではFacebookより多いという。一方、LinkedInからのトラフィックも急増中だ(少なくともTechCrunchの場合)。もっとも、公平のために付け加ておけば、LinkedInのLinkedInTodayはTwitterのデータを元に送信されているのだが(Twitterはこれについても自己のトラフィックとして計測させることに失敗している)。

もう2年近く前、私はソーシャル共有戦争ではFacebookに比べて共有の反映がはるかに速いTwitterが大きく優位に立つだろうと書いた。そのころTweetmemeボタン(やがてTwitter自身のTweetボタンに取って代わられたが)がウェブ中に急速に普及したこともこの観測を裏付けた。しかしその後の2年で事情は大きく変わった。特にFacebookがコンテンツの共有を容易にするために考案した「いいね!」ボタンは巧妙なアイディアだった。7億5000万のユーザーが「いいね!」ボタンを押し始めたので共有の環境は一変した。

一方で、この記事にもあるように、GoogleはすでにTechCrunchその他の企業やブランドによるG+の利用戦略を検討するチームを発足させているとみられる。いや、それどころか大至急テストを開始しようと躍起になっているらしい。

ソーシャル共有戦線でのGoogleの攻勢はすさまじい。Googleは過去にBuzzで失敗している。 しかしGoogle+ははるかに良い結果を収めつつある。あちこちのサイトに設置された +1ボタンはこれまで無用の長物だったが、G+と統合されていくことになれば、はるかに興味ふかい存在になりそうだ。

さて問題は、こうして出揃ったソーシャル共有ボタンのどれがユーザーに選択されるかだ。今のところ表示されるボタンを全部押しているユーザーも多い。しかしそういうことは長く続かない―いずれ勝敗がはっきりしてくる。ソーシャル共有戦争は過熱中だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01