Google+:それは壮大なトロイの木馬

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Facebook広告でGoogle+を宣伝したら止められた

昨今Google+の噂話には事欠かない。過熱気味の評論家や予言者たちは、これがどのサービスや会社を潰すか、何故成功するのか、失敗するのか、なぜこうあるべきか、あるべきでないかについて、一番大きな声を張り上げようと必死だ。

いずれも私には恐ろしく早計に見える、何しろGoogle+はまだ始まったばかりだから。ただしそれはユーザー数のことではない。われわれ誰もが、Googleは事実上全製品を時期尚早、未完成の状態でスタートさせることをよく知っている。成功したものも(Gmail、Android)、しなかったものも(Orkut、Wave)。たった今ネットを賑わせているほら話の全部、でなければ大半は、今後1ヵ月、6ヵ月、1年のうちに修正が必要だ。臆測は楽しいが、Googleのゲームはいつも長期戦だ。Google+は生焼けどころかまだオーブンにすら入っていない。クッキーを生地で判断するのはよそうじゃないか。

これはFacebookの代替品か?イエス。Twitterの?イエス。Yammerは?生産性向上スイーツは?Skypeは?Officeは?Microsoftは?Appleは? もし今そうでなくても、いずれそうなることは信じるべきだ。Googleのやり方は一種のおとり商法だ。最初は「Facebookキラー」とか「iPhoneキラー」など一人立ちしたサービスを送り出したようにみえる ― しかし、後になってみると母艦から離れたものはイリュージョンにすぎず、そこには必ずGoolgeの巨体があることに気付く。しかし、もう遅い ― すでにあなたは同化されている。問題かって?

ずっと前に私は、こうしたGoogleの小さなプロジェクト群が、どうつながり、どう統一されているかについて書いた。ローマ人たちが、すべての小さな道を大きな道へと統一することで帝国を築いたように。私は、Chrome OSでこれが起きるものだと思っていたが、モバイル市場の混乱を見るとスタートは遅れそうだ。Google+の方がその方向への明確な第一歩を進んでいる。

要するに、前にも書いたように、一本の道を見るだけでローマを測ることはできない。そして、たった今Google+を測ることはできない、なぜならまだ最初の1マイル地点だから。ウェブ帝国の結合細胞を送り込む最適の方法は、OSを作ることではなかった ― 市場の準備がまだできていない。では、OSに次に普遍的でアクセスしやすいプラットフォームは何か。モバイル、そしてFacebook、そこには敵意と不信と退屈がうず巻いている。鉄は熱いうちに。Googleは、すべての自社サービスを積み重ねて大きな木馬を作りこう言う、「ほら、友達と共有するための安全ですてきな場所なら、ここにもありますよ」。その中にはユーザーを既存のサービスから吸い取る100の方法 ― FacebookにもMicrosoftにもAppleにも不可能なやり方 ― が潜んでいる(何ヵ月か後の暴露を待っている)という事実には触れない。これはソーシャルなのか? そうだ、なぜならそれがGoogleの今週見せるべき顔だから。親切そうな人の裏切りには気を付けろ。

どうやら私は、みんなにやるなと警告したことをしてしまったようだ。まだ殆ど存在すらしていない製品についての臆測だ。ユーザー数1000万人は大したものだが、無数のウェブサービスの流星にも似た盛衰が残した証拠によればは、最初の1ヵ月は恐らく、サービスの一生にとって最も重要でない期間だろう。感謝祭の頃には、Google+というゴーストタウンについて熱心にしゃべっていたことがバカバカしくなっているかもしれない。あるいは、誰かが会社の役員室で、Googleがわが社のビジネスモデルを食い物にした、と緊急会議を召集しているかもしれない。

いずれにせよ私は、Googleの「+」に関する長期計画は、巧妙で腹黒く遠大なものであるという確信がある。厳密には邪悪ではないが、狡猾で無慈悲だ。たしかに、たった今彼らの第一の狙いはFacebookで、次にTwitterであるかのように見えるが、ここまで賭け金が高い時、銃口は部屋にいる全員に向けられていると信じるべきだ。現在の直接ライバルと機能を比較することは的外れだ。状況が目まぐるしく変化するこの分野でそんな比較はそもそも短命だ。「大きく卑劣に考えろ」。Eric Schmidtは好人物のようにみえるが、私なら間違いなくZuckerbergかBallmerの方を敵に選ぶ。これについてはまだ話が続けられそうだが、ポップコーンを食べたくなったのでこのあたりで。

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(翻訳:Nob Takahashi)