Google Labsの閉鎖は、Googleによるイノベーションの歩みを止めるのか?

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gravestone1GoogleがGoogle Labsの閉鎖を決定した。Google Labsは、Googleのエンジニアたちが「20%ルール」を利用して生み出した実験的プロダクトについて意見のやりとりをしたり、フィードバックを行うための場として機能していた。

今回の発表にともなって、多くの人が「20%ルール」の今後について思案を巡らせていた。しかしこちらについてはこれまで通りということのようだ。1週間に1日、直接担当している業務以外に20%の時間を割り当てることができるという従来の方針は踏襲されるということらしい。GoogleのJason Friendenfelds曰く「業務時間の一部を使って、新しい実験的プロダクトの開発を行うことは続けていきたいと思います」とのこと。

では、この「20%ルール」によって生み出されたプロダクトの扱いは、Labsの閉鎖後いったいどうなるのだろうか(Google Xがその場となるのかもしれない)。個人的には今後、Google+の中に情報が集約されていくのではないかと考えている。これまでのように相互に関連しないさまざまなプロダクトが登場してくる代わりに、Gmail+といったより大規模なプロダクトや、AardvarkとPhotovine、Disco、あるいはPool Partyのような完全に独立したプロダクトを統合していくというような大きな動きが見られるようになるのではないかと思う。

すなわちLabsの閉鎖により、より重要なプロダクトに対する集中が生まれてくるのだと思う(「More wood behind fewer arrows」)。ただ、そうは言ってもこれまでに
Google News、Google Reader、Google Trends、およびGoogle Mapsといった成功事例もLabsから生まれていることは忘れてはならないだろう。

多くの人が、LabsこそGoogleの進歩的なイノベーションを支える核であると考えてきた。Google+でコメントを発表しているDustin Earleyも次のように言っている。「Googleはイノベーションを生み出す冒険的な企業だと考えてきました。メリットの見えないプロダクトにリソースを投入することもおそれない文化だと思ってきたのです。Labsの閉鎖はこうした文化の終わりを意味するのではないかと思う」。

しかし本当にGoogle Labsの閉鎖が「Googleらしさ」をなくしてしまうことになるのだろうか。個人的にはそうは思わない。とくに「20%ルール」の継続を決め、Google+ Sparksのようなベータプロダクトのフィールドテストを奨励していることなどからも、明るい未来を感じるのだ。

やはりGoogle+のコメンターであるEric Lawrenceは次のように述べている。「Labsの停止によってGoogleのイノベーションの歩みが遅くなるということはないと思います。プロダクトの発表形式を合理化するといった程度のことではないでしょうか。まだオーブンから取り出してもいないケーキに注目させることをやめ、単純に公開されているからという理由で無益なアルファ版プロダクトに多くのリソースを割くことをやめようとするものでしょう」。つまり、今後はWavesのようなプロダクトではなく、Circlesのようなものが多く登場してくることが期待できるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)