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300万円の投資でスタートするインキュベイトキャンプはまもなく募集を開始

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日本のシードアクセラレーターについて昨年にこんな記事を書いているが、それぞれのプログラムはそれぞれ独自に進化をしている。今回紹介するインキュベイトキャンプもそのうちの1つで、DeNAが多額の出資をしたことで知られるファンドを運営するインキュベイトファンドが主催をしている。

昨年12月に開催された第一回目のインキュベイトキャンプには僕も審査員として参加したのだけれど、起業を目指す選抜参加者と国内のベンチャーキャピタリストによるビジネスプラン作成コンテストのようで、それがそのまま直接投資につながるプログラムにはなっていなかった。そのあたりを反省したのか、次の10月1日、2日に開催されるインキュベイトキャンプは新しく投資プログラムを織り込んだものへと進化している。

具体的にはこうだ。

20代でかつ起業を目指すあるいは創業2年内のメンバーが対象となり、応募者の中から選抜をして、インキュベイトキャンプに参加してもらうというのは変わらない。だが、参加者24名の中から最大で10名(最大10社)へ投資がなされることが初めて明らかになった。2日間のキャンプでは8名のベンチャーキャピタリストとともに事業プランを合宿形式でつくり上げる。その後、ケーススタディを用いたセッションや開発合宿などを経て、最終的にDEMO Dayを設けて、事業会社や投資家の人たちにプレゼンテーションを見せるという流れになっている。いわばY combinatorをコンパクト化したようなものだと思えばいい。

興味深いのは実際の投資のプログラムだろう。投資は2回にわけて行われる。まず、最初は普通株式によって時価総額3,000万円で300万円の投資を実行する。つまりインキュベイトファンドの出資比率は10パーセントということになる。ただ、条件があって起業家も自己資金として最初に同額の300万円かそれ以上を出すこととなっている。そして次の投資ラウンドも用意されている。これは一律で転換社債1,000万円を引き受けるというものだ。転換価格はその次の資金調達時の株価の50パーセントとしている。つまり、インキュベイトキャンプでは300万円さえ自己資金を用意すれば、まずは1,300万円のシードマネーを手に入れられるということだ。この2回目投資はY combinatorにおけるYuri MilnerのStart Fundによる投資とほぼ同じようなことを実現している。

ほかのシードアクセラレーターのプログラムよりははっきりと投資条件を提示しているので起業家にとってはわかりやすい。たぶん、このあたりも前回のキャンプでうまくワークしなかったことを反省してのことなのだろう。というのも、前回のキャンプ参加者の中からいくつか起業も生まれて、インキュベイトファンドから投資も実行されているのだが、サイバーエージェントベンチャーズのStartupsやデジタルガレージらによるOpne Network Labなどにも採択が決まった参加者もあり、そのあたりの流出を恐れてのことなのかもしれない。

いずれにせよ具体的な流れやその投資プログラムが決まっているのであれば、起業を目指すエンジニアや起業家は当面は事業プランとその事業の構築に専念できる。

このインキュベイトキャンプだがまもなく参加者の募集を開始するようだ。締切りは8月24日までとなっているのでまだ時間はあるが書類選考や面接などがあるようなので、早めに準備しておくといいのだろう。今回キャンプに参加するベンチャーキャピタリストは、インキュベイトファンドの赤浦徹氏ほか3名に加え、サムライインキュベートの榊原健太郎氏、インキュベーションを手がけるinsproutの三根一仁氏らほか2名が予定されている。