MobageのARPUはZyngaの18倍――DeNAの決算発表から

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肥大を続けるマルウェアネットワークの大きさと形状を視覚化

今日はDeNAの2011年度第1四半期(2011年4月〜6月)の決算発表の日だったのだけど、守安功氏が代表取締役社長に就任して初めての決算発表だった。結果としては毎度ながらMobageの順調な成長によって増収・増益と過去最高の数字になっている。実際は第1四半期の売上は346億4,900万円、営業利益は158億900万円で前四半期に比べてそれぞれ8パーセントと0パーセント、前年同期に比べるとそれぞれ43パーセントと32パーセントの成長率だった。やはり成長の牽引役はソーシャルゲームで、引き続き国内のソーシャルゲームが伸びている結果だ。

DeNAとグリーの決算発表はその数字がすごいのにもかかわらずいつも麻痺してしまって、右肩あがりのグラフが当たり前のように見えてしまうのだから、習慣とは怖いものである……。

気になるのはいつもスマートフォンの数字なのだけれど、今回も具体的な数字は出ていない。ただ、ARPUに関しては伸びているようで、スマートフォンのARPUは昨年12月に比べて9倍以上伸びているという。実額は現時点ではフィーチャーフォンの半分だという。なぜARPUがこれだけ伸びているかといえば、キャリア決済の対応に加えて、スマートフォン向けのゲームタイトルが増えているからだ。1人で複数のゲームを遊んでいるということらしいのだが、6月末時点ではスマートフォン向けにはブラウザ版ゲームが54本、アプリ版ゲームが13タイトルあるという。

今回の発表で面白かったのは他社とのARPUの比較だろう。たとえば、ZyngaとmobageとのARPUの比較ではZyngaは0.66ドルに対してmobageはなんと12.06ドル。実に18倍。この分析にはFacebookのような「リアル友人系」のソーシャルメディアはARPUが低くなるという意味があるのだけれど(もちろん日本より所得額の少ない国の人もいるということもあるだろうが)、Facebookに依存するよりもエンタメ重視のMoabageのようなサービスのほうが世界でも広がれば、ARPUの高いサービスを維持できると意味もあるのだろう。

Zyngaはつい最近上場申請をしたためにSECへの申請書から正確な情報が明らかになっている。

もう1つは怪盗ロワイヤルにおけるMobageとmixiとの違いだ。これもARPUが10倍ほど違うらしい。やはり「リアル友人系」のソーシャルメディアはARPUが低くなるという傾向を表している。

いずれにせよ、ソーシャルゲームのプラットフォームとなるエンターテイメント用のソーシャルメディアを、ユーザーはFacebookやTwitter、Linkedinと使い分けるだろうというのが彼らの言い分である。

さてほかにもいくつかトピックがあったのだけどまとめておくと

  • サードパーティーで月額10億円を超えるタイトル登場
  • Yahoo! Mobageにも月額1億円以上のタイトルが登場
  • 忍者ロワイヤルはすでにiOSのAppStoreに登録済みであとは承認待ち(うまく行けば8月初旬に登場か?)
  • 海外で成功しているPocket Frogs、Zombie Farm、Zoo landをmobageで提供できるようにポーティング依頼中
  • 韓国オフィスはすでに開設したが、今後はヨーロッパ(ロンドン)、東南アジア(シンガポール)にオフィスを開設予定
  • スマートフォン内製アプリ開発部隊を現在の400人から採用やM&A、ジョイントベンチャーによって年度内1000人にまで拡大

といったところだろうか。次の四半期はスマートフォンに加えて、最近発表された海外向けのmobageの結果も気になってくるね。2011年の上半期の連結業績予想は売上710億円、営業利益は325億円となってる。