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AmazonのAppstoreで「本日の無料アプリ」企画に協力したデベロッパは収入ゼロ

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どうやら、App Storeの運営に関して秘密主義的なのは、Appleだけではないようだ。

今朝(米国時間8/2)のブログ記事で、モバイルデベロッパのShifty Jellyが、Amazonは、同社独自のAndroid Appstoreにおける特売コーナーを、デベロッパに無断で’本日の無料アプリケーション’にしてしまっている、とAmazonを非難している。問題は、このコーナーとその名前そのものは、Amazonが前から言っているものだが、前は、無料にしてもデベロッパには定価の20%を払うと言っていたのに、今は文字どおり無料、すなわちデベロッパの取り分0%になっていることだ。

Shiftyの’Amazon App Store: 芯まで腐っている’と題する記事は、Amazonが同社にメールで送ってきた内密の〔後述〕オファーを引用している(強調はAmazon自身による):

すでにご存じのように、Free App of the Day(本日の無料アプリケーション)は、Amazon Appstoreのもっとも目立つ一等地に置かれます。今回弊社はそこに、貴社の”xxxxxx”を置かせていただきたいと思います。この特売企画はこれまでの結果がきわめて好調ですから、貴社の製品にも多くのリビューとトラフィックが殺到するものと思われます。これは貴社にとりまして、貴社のブランドをAmazonのそれと結びつけて構築するための、絶好の機会かと存じます。そこに貴社の製品が置かれる日におきましては、お支払額が売上の0%となります。

1月にAmazonのAppstoreが立ち上がったとき、担当者に聞いた話を今でも鮮やかに思い出す。「本日の無料アプリ」の仕組みについては、何度も質問をした。そのときに明確に言われたのは、Amazonは一つのアプリを無料で提供するが、それでもデベロッパは定価の20%を得る、ということだった。言い換えると、無料提供でもデベロッパはお金をもらえる。それが、その企画の内容だったはずだ。

長々と議論したあげく、Shifty JellyはAmazonに従うことにした。同社のPocket Castsが、一日だけ無料になる。

そしてその日、アプリケーションは10万本’売れた’が、同社の収入はゼロ、プロモーションの効果もほとんどなかった: “翌日からは前と同じ、一日に数本の売上に戻った”。しかしShifty Jellyは、大量の新規ユーザのサポートに対応するため、サーバを増設しなければならない。なにひとつ、売上増はなかったのに。

最初にデベロッパには定価の20%を払うと言っておいて、その後、それよりも悪い条件を強制することが馬鹿げているだけでなく、Amazonからのメールによるオファーの最後には、”これはAmazonとデベロッパの一対一の内密の契約なので、この件を外部に話してはならない”、という制約まで書かれている。

とはいえ、とにかくShifty Jellyの事前合意があったからこそ、この無料特売は可能になったわけだし、同社は、有料の顧客10万を失ったわけではない。同社のアプリの通常の売れ行きは、同社も言うように、一日に数本だ。

しかし注意しなければならないのは、Amazonが主張するほどの、デベロッパにとっての大きなプロモーション効果〜マーケティング効果は、あまりなさそうだ、ということ。この件で本誌は今、Amazonに質問している。

なお、Amazonが設けた料金体系について、前の本誌記事から引用しておこう:

これまでのモバイルアプリケーションのストアのやり方と大きく違うのが、価格の付け方だ。AppleのApp StoreやGoogleのAndroid Marketでは値段をデベロッパが自由に決められるが、Amazonのストアでは値段を決めるのはAmazonだ。その過程は、ちょっとややこしい。デベロッパは自分のアプリケーションを提出するとき、それの’定価’を付ける。それは、自分が売りたい価格だ。それに対しAmazonが、さまざまな市場要因を勘案して最終的な売値を付ける。デベロッパの取り分は売上の70%だ(これはまあ業界の標準)。Amazonがそのアプリケーションを大幅に値下げしたり、無料にしたときには、それが売れたときデベロッパは’定価’の20%を保証される。

画像提供: Sensual Shadows Photography

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))