これは巧妙な逆襲だ―Facebookは友だちのメールアドレスのエクスポートを面倒なオプトインで許可

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Facebookのソーシャルグラフを完全な形で、つまり友だちのメール・アドレスを含めてエクスポートすることが可能になった。つまりFacebookから逃げ出して別のソーシャルサービスに移ることが簡単になった―理論的には。

問題はメールアドレスをエクスポートするにはその友だちの承認(オプトイン)が必要なことだ。

Facebookは、アカウント設定メニューに友だちがメールアドレスをダウンロード内容に含められる項目をひっそりと追加した。私がこのオプションをチェックすると、私の友だちがFacebookのデータをアーカイブしてダウンロードする際に、私のメールアドレスを含めることができるようになる。

なるほどこれは「Facebookはユーザーのデータを人質にして膨大なソーシャルグラフを維持している」というGoogleなどのライバルからの非難をかわすには非常に巧みな方法だ。

「データの開放」という偽善的建前の陰で、GoogleにせよFacebookにせよ本音は明らかだ。GoogleはFacebookのソーシャルグラフが欲しい(Googleが最近になって禁止するまでFacebookは長年にわたってGoogleの連絡相手情報を大量にダウンロードしてきたという経緯もある)。FacebookはGoogleにソーシャルグラフを渡したくない。

そこでこういう苦肉の策となったわけだ。この小さなチェックボックスは「ユーザーのデータはユーザー自身にコントロールする権利がある」というFacebookの建前にぴったり沿うものだ。ユーザー(あるいはGoogle)が友だちのメールアドレスをダウンロードできないと苦情を言っても「いや、われわれがユーザーのデータを人質にしているわけではない。ユーザー自身がメールアドレスの共有を望んでいないのだ」と言い逃れることができる。

しかし、もちろんFacebookは一般ユーザーがアカウント設定メニューの奥深くに隠されたオプションをわざわざ探し出してチェックを入れるはずがないことを重々承知だ。そもそもほとんどのユーザーはFacebook内のデータをまとめてダウンロードできることさえ知らない。まして、その際に友だちが自分のメールアドレスを含めることができるようにしてやるべきだなどと考えるユーザーはいない。チェックボックスはおそらく永久にチェックされないままだろう。〔アカウント→アカウント設定→メールアドレス→編集→"Allow friends to include my email address in Download Your Information"にチェックを入れる。現在、チェックボックスのキャプションは日本語訳されていない)。

ついでに言っておけば、Facebookは自分に都合が良い場合は容赦なくユーザーに新機能を適用する(インスタント・パーソナライゼーションで上院の調査を受けたその他)ことなどがその例だ。。ところが今回はオプトインという生ぬるい方法をとった。Facebookは「過去の失敗に学んでユーザーの意志を尊重することとした」と主張するのだろう。いずれにせよ、Facebookがユーザーデータの持ち出しを奨励しても何の得にもならないことは明らかだ。

われわれはこの件についてFacebookにコメントを求めている。

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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+