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モバイル広告は、今年中に「理論的」にはディスプレイ広告を追い越す、しかしそうはならない

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60万本を超えるアプリが、推定3億5000万台のAppleおよびAndroidモバイル機器で利用可能な今、モバイルアプリ広告がいつウェブのディスプレイ広告を追い越すかを想像することは難しくない。実際、アプリ分析会社のFlurryがこのグラフで、モバイルアプリ広告枠の伸びの速さから、ディスプレイ広告費のすべてを今年中に吸収するかもしれないことを示している。さて、広告費を吸収するに足るモバイル広告枠があるからといって、実際にそうなるという意味ではないが、グラフはモバイルアプリ広告の可能性を確かに表している。

Flurryはどうやってこの数字をはじき出したのだろうか。データは自社独自のデータに基づいている。同社は10万本のモバイルアプリを追跡し、それを元に外挿した。その結果、アプリの平均セッション時間は4.2分で、セッション当たり4.3本の広告が表示された。Flurryはこの数字をモバイルアプリ市場全体に適用し、平均CPM(1000インプレッション単価)を2.50ドルと仮定した。この仮定をモバイルアプリ広告インプレッションの成長にあてはめると、ほら、上のグラフが出来上がる。これによると、モバイル広告費は、理論的に、ディスプレイ広告費月間10億ドルに年内には追いつき、2012年末には月間45億ドルまで伸びることを示している。

私が「理論的」と言うのは、この推計ではモバイル広告枠すべてがCPM2.50ドルで埋まることを仮定しているからだ。現実には、モバイル広告枠の大部分が空いたままだ。つまりこれは、モバイルアプリ業界の一部希望的観測であるが、モバイル広告の可能性を示すものではある。もしモバイル広告ネットワークがこれらの広告スロットすべてを埋め尽くすことができたなら。

現実を見据えると、実際の2011年米国内モバイル広告収益予測は、7億ドル(Gartner)から11億ドル(eMarketer)の範囲だ。米国のディスプレイ広告費は約120億ドルである。つまり、モバイルがディスプレイに追い付くために、業界は実際の広告費を12倍に増やす必要がある。Flurryのデータは、そのために十分な広告枠がモバイルアプリにあると言っているだけだ。たぶん、モバイル広告の殆どがまだまだ十分な効果を上げていないということなのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)