Open Network Labが法人化。投資プログラムも支援プログラムも刷新。そして4期募集スタート

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日本のシードアクセラレーターとして、また、数あるY combinator風の少額投資のインキュベーションプログラムとしてのさきがけであるOpen Network Labが本日から法人化されることになった。Open Network Lab(Onlab)はデジタルガレージ、カカクコム、ネットプライス3社の共同事業として昨年4月にスタートしていて、すでに3期を終え、18チームが巣立っている。この中からWondershakeGifteeなどのチームが巣立っていっているのは多くの人が知るところだろう。実績としてもGiftee、QlippySassorの3社に投資が行われ、あと3チームほど投資検討がある。

それで、なぜ法人化するのかといえば、その理由は昨今の投資環境の変化にあるという。すでにOnlabと同じような少額投資を実行する投資家たちが現れているが、Onlabの場合、投資を実行するためには、採択チームは同じプログラムと言えどOnlabをサポートする3社に個別にそれぞれ説明しなければならず、投資が実行されるまでに時間がかかっていた。これを一本化するために、Onlabを法人化してそこから投資を実行するスタイルに変えたというわけだ。

それから、投資のスタイルも明確にされた。いままでも、投資条件がある程度固まってはいたが、その投資実行はプログラムの実施後、つまり3カ月間のメンタリングの期間を終えたあとに実施されることが多かった。ただ、それだと途中でほかの投資家たちの目にとまって、そのチームや会社の価値が高く評価されるケースが多くなってしまっていた。なので、新たに決まったのは、プログラムに採択されるチームには、採択時に、つまり事前に、最大で100万円が投資されるということになった。

今回Onlabの取締役に就任し、ネットプライスの社員としてこの事業をサポートしてきた前田紘典氏によれば、その投資時のOnlabの持分はだいたい目安としては5パーセント程度になるという。100万円の投資をうけて5パーセントの持分だとすると、会社としては2,000万円の評価ということになる。特に5パーセントという数字は、参考にしているY comibnatorもその程度であるし、そもそもこの程度の割合でないと、次の投資ラウンドでベンチャーキャピタルが投資を嫌がるケースもある。あるいは、そうでなければ起業家の持分の希薄化を起こしかねないという。僕はここを大きく評価したい。これは投資家起業家の利にかなっていると思う。

それからもう1つ、Onlabに採択されたチームが受ける3カ月の支援プログラムも刷新するようだ。これは彼らの1年の経験に基づくものだが、昨今話題となっているLean Starutpの考えを採用するようだ。まずは最初の1カ月は、プロダクトをどうデザインしていくかを学んでいく。これは、UXデザイナーでLean UXを唱えるJanice Fraser(彼女は最近来日している)による手法を習得し、これを応用するものだという。アイデアから実装、評価というプロセスによる一連のプロダクトの実装を考えることのようだ。昨今ではアイデア以上にUXが重要となるケースも多い。そのあたりを学んでいくのだろう。そうしてその次の1カ月は、アジャイル開発について学ぶ。最近になってデジタルガレージのグループCTOになったアジャイル開発で有名なPivotal Labsの技術担当VPだったIan McFarland氏によるレクチャーなどがあるようだ。

それから最後の1カ月はファイナンス、つまり資本政策について学ぶということだろう。これはこれで重要なことだ。

こうやって話を聞いてると、さすがに国内でのパイオニアだけあって、かなりこなれたプログラムになっているようだ。この先に採択されるチームは、受けられるメンタリングや投資という意味では過去のチームよりもラッキーなのかもしれないね。と思ったら、Onlabでは今日からその第4期となるシードアクセラレーターのプログラムの募集が開始されるのだそうだ。10月31日まで受け付けているようなので、新たに起業を考えている人は応募してみるといいだろう。