TechCrunch
AOL

TechCrunchが根本的に(悪い方向へ)変わるかもしれない

次の記事

ドラゴンクエストXはWiiとWii U用のオンラインRPGになる

【抄訳】
Screen Shot 2011-09-06 at 12.18.57 AM

これは、ぼくが書くべき記事ではない。でも、書いてる。しかも最悪なのは、この記事を本当に書くべきなのは、本誌の編集長Michael Arringtonであることだ。

でも、彼にはできない。

今のTechCrunchは、崖っぷちに立っている。早ければ明日にも、Mikeは自分が創った会社から追ん出されるかもしれない。追ん出されないかもしれない。誰にも分からない。彼が追い出されたとき、彼に代わるのは、…それも分からない。誰も、具体的なことを知らない。少なくとも、TechCrunchの者は誰も。恒久的な変化が訪れるかもしれないのに、ぼくら全員が暗闇の中にいる。でも、いろんな情報をつなぎ合わせてみると、見通しは良くない。だから、この記事を書いている。

本誌の読者はすでにご存じと思うが、ここ数日で、危機的な状況が訪れている。Mikeは、”CrunchFund”という投資企業に関わっていること、それをAOLが全面的に支援していること〔1000万ドルを投資〕を明らかにした。なんとAOLは、Mikeの投資企業への最大の投資家だ。でもそのAOLが、くだらない内輪もめとコミュニケーションの行き違いとしか言いようのない理由で、彼の足を掬おうとしている。しかもまずいことに、一部のメジャーなマスコミの記者たちが、本誌の内情についてまったく無知なまま、大げさな批判を書き始めた。そして今、やばい状況になっている。

今夜(米国時間9/5)の早い時間にぼくは、自分の個人的なブログ記事で、制作編集という側面から見た本誌TechCrunchの実情を説明しようとした。Mikeであれ誰であれ、そいつがどこかの会社に投資をしていることが、今回みたいな大騒動になるなんて、馬鹿げている。いや、まじめな話、それはお笑いだ。もしもMikeがぼくに、彼が投資している会社について不当な記事を書かせようとしたら、ぼくは笑って断るだろう。でも彼は、絶対にそんなことはしない。Loic Le Meurに聞いてみたまえKevin Roseに、Shervin Pishevarに、Airbnbに聞いてみろ。もっといろんな人に、聞いてみてほしい。今日の彼があるのは、彼がそんな愚か者ではなかったからだ。彼の今日は、読者に対して誠実であることからもたらされた。彼の考えに同意しない人に対しても、彼は誠実だった。彼は、自分の利害にそぐわない情報でも、公明正大に扱った。

AOLは今、これらのことすべてを、変えてしまう瀬戸際にいるのかもしれない。

確実なことは、誰も知らない、Mike自身も知らない。でも、今ただよっている空気の味は良くない。さっきのブログ記事では、”このような騒動は数か月に一度ぐらいの割合で持ち上がるが、結局は尻すぼみで終わってしまう”、と書いた。それは、甘かった。たしかにそういう状況は、過去に何度起きたが、いつも自然消火している。でも今回は、違うのではないか。Arianna Huffington〔AOLの社長で総合編集長〕が、Mikeに代わる編集長を探していると述べたことは、記録に残っている。公式にはMikeは、Erick Schonfeldと並んで協同編集者という肩書きだが、その肩書きにはあまり意味がない。それにまた、MikeははたしてAOLの社員であるのかないのか—それどころか今は、TechCrunchの社員でもないかもしれない、といったややこしい記事まで登場している。

ぼくもTechCrunchをここまで育ててきた者の一人だから、今のこの状況は無礼千万だと感ずる。Mikeは、どう感じているだろうか。

【中略: AOLがTechCrunchからMichael Arringtonを切ったとしたら、それは大失策である、と筆者(MG Siegler)は力説する。】

AOLは、世間に目立つ大きなあつれきをなくせば、メディアの健全性を取り戻せると考えているようだが、それは大量の馬の糞だ。われわれが心配すべきあつれきは、世間に公開されないやつだ。それらは、今表面化している問題よりもずっとしぶとくて、しかし、姿がはっきりしないから、実際には読者をあざむき続けている。でもそれは、AOL自身にも直せない。誰にも直せない。だからこそ彼らは、誰にも見えるかたちで生け贄の子羊を屠(ほふ)り、旧いメディア仲間たちから賞賛を得ようとする。彼らの終わりは、すでに見えているのに。

AOLが本誌を買収してから、ちょうど1年だ。当時彼らは、本誌のやり方に干渉しない、と約束した。約束は、11か月強、守られた。なにもかも、うまくいっていた。本誌はAOLの、数少ない本物の価値の一つだった。今彼らは、約束を破ろうとしているのかもしれない。でもその約束を破ることは、TechCrunchを破壊することだ。

〔この訳稿の公開後((米国時間9/6早朝)、Michael Arringtonの編集長/者辞任が発表された。〕

[原文へ]
[米TechCrunch最新記事サムネイル集]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))