編集権の独立
先週、私がAOLが一部出資するベンチャーファンドを発足させると発表した後、これをめぐって、私のTechCrunchにおける役割、さらにAOLにおけるTechCrunchの役割に関して不必要な混乱が起きている。
たとえば先週の木曜と金曜にAOLは私の今後について互いに矛盾する内容の発表をした。しかし私とTechCrunch/AOLとの雇用関係などは問題の本質ではない。現在本質的な問題はたった一つだ。それはTechCrunchの編集権の独立である。私の地位、役割などは問題ではない。
AOLはわれわれを買収する際に、TechCrunchに完全は編集上の独立性を与えると約束した。AOLはそれを守るべきだ。
先週末、TechCrunchの編集権の独立は失われた。 状況からしてやむを得なかったのだと論じるものもいる。私は同意しない。われわれに編集権の独立を与えるという約束はAOLにとっても軽々しく行ったものではなかろう。それが最初の試練に耐えずに崩れるようではまったく無意味だ。
われわれはAOLに2つの提案のどちらかを選ぶよう申し入れた。.
1. 買収の際に行われた編集権の独立を再確認する。さらに現在の状況に鑑み、Huffington Postを含めて、一切の外部からの干渉を受けることなくTechCrunchは編集権を行使できるものであると認める。簡単にいえば、TechCrunchはAOL内部に留まるが、Huffington Postからは独立した存在とする。
あるいは、
2. TechCrunchを元の株主に売り戻す。
AOLがどちらの提案も受け入れられないのであれば、そして双方にとって受け入れられるような良い提案がこれら以外に見つからない のであれば、私はTechCrunchから離れる他ない。
カット写真は陳腐なイメージかもしれないが、現在の私の心境を表したものなのでご容赦いただきたい。 これがTechCrunchに対する私の最後の投稿になるなら、私の退場にふさわしいカット写真になるだろう。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)