SMS
iOS(製品・サービス)

2011年10月12日: SMSの死が始まった日

次の記事

DudaMobileのウェブ構築ツールが携帯版でも登場。既存サイトのURLを指定するだけでモバイル版を簡単作成

私はふつう何かの死を予言するタイプではない。ピカピカの新デバイスXが「デバイスYキラー」であるなどの前触れで知られていることもまずないし、Facebookが「新しいFacebook」でいることを完璧にこなしている、と考える強固な信者である。評論家たちはあれこれ正気でない主張を放言しているが、それはそんな話が簡単に忘れられ、何年か後に間違っていたと誰かに糾弾されれることもないからだ。

そういう訳で。2011年10月12日。これを書き留めておいて、何年か後にもし私が間違っていたら、怒鳴りつけてほしい。今日はSMSの死が始まる日だ。

それは、今日のiOS 5公開と共に始まる

いや、正確には、iMessageと共に始まる。

6月にMGが、AppleはiMessageを発表したことで、ついにSMSに短剣を刺したと書いた。今日、ついにその短剣を引き抜いた・・・そして、傷から血が流れるところを笑って傍観するのだろう。

そこの!コメントしようとしている人!ちょっと待った(じっさい、今頃無茶な要求だ。たぶん見出しに書いておくべきだっただろう)。

はっきりさせておくと、iMessageだけでSMSを殺すのではない。雪崩のきっかけを与えるだけだ。

今日、何百万人もの人たちが(そして金曜日にはさらに数百万人が)〈良くなった何か〉を目にしている。iOS 5にアップデートする以外に必要な作業はない。アプリを手でインストールする必要もない。いや、今すでに使っている以外の物を使う必要すらない。

これはBlackBerry Messengerではない。PINを渡す必要はない。iMessageは、テキストメッセージする相手がiMessageを受け取れるかどうかを知っていて全部面倒をみてくれる。

これはGoogle Voiceではない。あれにも無料テキストメッセージがついている。新しいアプリのインストールも新しいサービスへの登録も必要ない。

これは、何百何千万というデバイスが、殆どユーザーの介入なしに、突然新しいプロトコルに切り替わることだ。これは、何千万というiPhoneが、SMSメッセージをこれまでのほんの何分の一かしか送らなくなるということ。キャリアーが恐怖に襲われるのは当然のことだ。

わかっている。iMessageはiOSデバイスとiOSデバイスの間でしか使えない ― だがそれは関係ない。これは、終末の始まりにすぎない。

次に、iMessageはOS XのiChatでもサポートされる。ユーザーたちがプラットフォームを越えてチャットをする ― そう、新しくアプリをインストールすることなく、新しいサービスに登録することもなく。

次に、Googleは完全に統合されたAndroid―Android間の代替品で応戦するだろう。すでにGoogle Talkである程度同じことをしている ― 写真付メッセージや、配信レポート、さらには最も重要な部分である、シームレスでほぼ全自動の統合がないだけだ。このままでいると思ってはいけない。

ある段階で、たぶん2~3年たったところで、これら独自サービスの独自性はなくなる。生き残ったプラットフォームはどこも、独自の代替SMSを持つようになり、コンセプトの一様化は、もはやデバイスの販売に直接恩恵を与えないレベルに達する。実際、相互乗入れできないことはコンセプト全体の不利益とみなされる ― そしてある時点で、主要プレーヤーたちは相互乗入れ標準(ただしそれでもキャリアー無依存)の検討を開始するだろう。

ユーザーは、これらのサービスの凝った仕掛けに段々と慣れてくる ― 既読/配信レポート、タイピング状態表示、そしてもちろん〈無料〉であることに。ユーザーは、旧SMSシステムでメッセージのやりとりをしている人たちを古臭いと思うようになる。SMSオンリーでいることは、1990年代半ばに違う市外局番地域にいるようなものだ。それでも、メッセージは送られてくる ― 友人たちがそのことを喜ばないだけだ。

SMSが完全に消えることはない。Eメールが完全には殺していないカタツムリメールのように ― かつての自分の悲しい抜け殻になるだけ。米国以外の一部の国々ではあと何年か頑張るだろうが、それも標準が制定され、多機能電話にも新プロトコルが採用されるまでのことだ。企業はそれでもSMS経由で嫌がらせをしてくるたろう。SMS経由でお気に入りのアメリカンアイドルに投票することもできるだろう。しかし、世界のコミュニケーションを支える遍在し統合された部分として、キャリヤーの不当な金の成る木として、長きにわたってわれわれが知り、かつ嫌悪してきた、あのSMSが死んでいく。いい厄介払いだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)