成長まちがいなしのセレンディピティ分野? SNS情報を統合して、今いる場所の「再発見」を目指すRoamz登場

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roamz1新たに入手したiPhone 4Sにタイミングをあわせるかのように、Roamz(リンクはiTunesへのもの)というアプリケーションがリリースされた。公式にはサンフランシスコで行われるWeb 2.0 Summitにてデビューすることになっているものだ。名前からおわかりのように、自分のいる場所の周辺で起こっていることなどを発見するためのツールだ(訳注:roamには歩きまわる、徘徊するなどの意味があります)。

人々が注目している「身近な出来事」を把握するため、RoamzはFacebook、Foursquare、Twitter、およびInstagramなどに投稿される内容をリアルタイムで活用する。そうして入手した情報を、利用者の興味に応じてフィルタリングした上で、ストリームとして提供していくのだ。

アプリケーションをインストールすると、オプションでFacebook、Twitter、およびFoursquareなどとコネクトするメニューが表示される。こうしたコネクションを利用して、より役に立つ、パーソナライズされたレコメンデーションを提供できるように工夫しているのだ。もちろん利用者本人や友人のチェックイン情報、共有したお気に入り情報や、Roamzでの「いいね」投稿なども、パーソナライゼーションのための基本情報として活用している。

アプリケーションの導入時、上のコネクション管理が終われば、次はどういう情報を閲覧したいのかを設定する画面になる。興味のあるなしをオン/オフのスイッチで指定する形式だ。ジャンルはShopping、Events & Entertainment、Restaurants、Children、Petsなどといったものに分かれている。それぞれについて興味のある無しを指定しておくことで、身近な場所で発生しているさまざまなイベントについて、きちんとフィルタリングされた情報を受け取れるようになるというわけだ。

このサービスを利用することにより、(理想的には)近所の情報を入手するのにソーシャルネットワーク上の情報を何度も何度もチェックする手間がはぶけるようになる。知り合いの人たちがどういった場所に集まって、何について語り合っているのかという情報が自動的に集まってくるようになる。「今ではシェアされている情報があまりに膨大になってきています」と、RoamzのCEO兼ファウンダーのJonathan Barouchは言う。「情報は多いのですが、適切なときに適切な人に着目していなければ、むしろ情報を見逃してしまいやすいという状況になっていると思うのです」。

もちろんまだこのRoamzがカバーできているエリアはごく限定的だ。一部の大都市圏に過ぎない。サンフランシスコやニューヨークの人は目的に応じた適切な情報を入手しやすくなっているだろう。私の住む都市(風光明媚なフロリダ州タンパだ)などでは入ってくる情報も少なくなってしまう。小規模都市では施設のカテゴライズもまだまだ進んでいない。しかしサービス開始時にすべての準備を整えておくというのは確かに無理な話ではある。

尚、将来的にはRoamzはレコメンド情報をiOS 5に新たに搭載されたプッシュ通知機能や、Siriなどを通じて提供していきたいと考えているそうだ(「Siri、Roamzに博物館関係でおすすめ情報が入ってないだろうか?」といった具合)。また、たとえば企業側からの情報を完全にパーソナライズして提供していくというビジネスモデルも考えられる。たとえばこんな感じだろう。「サラ、スターバックスに再びやってきてくれてどうもありがとう。いつものラテに用意できる25セントのクーポンを用意したので使ってみてね」。いや、これは思いついただけの話だ。どうも最近Siriのことばかりを考えすぎているかもしれない。

いずれにせよ、現在は位置情報に基づく「新たな出会い」(セレンディピティ)をうまく演出できるアプリケーションはない。今はまさにそうしたサービスが待ち望まれているのではないだろうか。今回紹介したRoamzはまだスタートしたばかりのものであり、今後どう成長していくのかはまだわからない。しかし注目に値するサービスであるとは言えると思う。

オーストラリアに拠点をおくRoamzはシリーズAにて2010年1月にメディア企業のSalmatから350万ドルの資金を調達している。ちなみにBarouchは以前にオーストラリア最大級のフローラルチェーンであるFastflowers.com.auも創立している。

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(翻訳:Maeda, H)