学生や専門家の調査研究を助ける検索エンジンHelioidは「語」でなく「カテゴリー」を重視

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シリコンバレーの地表には、失敗した検索スタートアップの遺骸が散乱している。Microsoftのような大金持ちでもなく、旅行サイトKayakのように目的を明確に絞り込んでもいない新参者たちは、Googleからユーザを奪うことができなかった。

ニューヨークで生まれた小さなスタートアップHelioidは、情報のカテゴリーを重視することによって、この状況を打破しようとしている。想定ユーザは、特定の疑問や質問への答えを求めるのではなく、一つのテーマについて広く深く研究したいと願っている学生や専門職の人たちだ。

その検索結果のページは、左側にカテゴリーを表すカラーコードラベルがあり、それぞれの検索結果に、もっとも関連性があると思われる”カテゴリー色”が付く。それが、下図の各項目の先頭に付いている色塗りの円だ。またラベルの大きさは、各カテゴリーのウェイトを表し、関連性の高いものが上に来る。

どれかのカテゴリーをクリックすると、そのカテゴリーを表すキーワードが検索に加わり、そのカテゴリーで絞り込んだ新たな結果が作られる。それを何度も繰り返して、結果を絞り込んでいける。

この検索インタフェイスの利点は、表示されるカテゴリーコードによって、これから調べるべき関連領域が分かることだ。GoogleやBingのように、適切な検索キーワードをユーザが完全に自力で作らなければならない検索エンジンでは、キーワードの正しい補完ないし補強がなかなか難しい。Heliodは、それを助けてくれる。

たとえば、今どんなタイプの釣りに人気があるのか知りたいとしよう。Heliodで”fishing”(釣り)を検索すると、”fly”(毛針)、”salmon”(サーモン)、”saltwater”(海水)などのカテゴリーが表示される。”saltwater”を検索語に加えると、今度は”deep”というカテゴリーがトップに来る。さらにそれを加えると、「海釣り(deep sea fishing)」に関するこんな検索結果が得られる。

ファウンダでCEOのKenny Hamiltonが意図しているのは、従来の一般的な検索エンジンを補完して、ジャーナリストやブロガー、経済アナリスト、弁護士などなどの専門職が、新しい話題に関する知識や情報を手早く得られるようにすることだ(すでにこのHeliodを取り上げているサイトブログ記事もある)。ビジネスモデルも、その方向をねらう。彼によれば、企業が専門職のためのこのような有料サービスを求めているそうだ。たとえば企業は、特定の分析目的のためにデータを独自にインデクシングしたいのだ。

Helioidが検索ツールとしてもっと一般受けするためには、単純で分かりやすい製品にすると同時に、Googleにはない便利さがユーザにはっきり伝わるようにすることが、重要だ。検索の構造をもっと良くしようと努力している既存のスタートアップ、たとえばBlekkoとそのスラッシュタグという仕組みも、この二つの課題を抱えている。とくにHelioidにとっては、Googleの検索結果ページに出る”〜〜に関連する検索キーワード”が強敵かもしれない。

Helioidが今後、そのねらった市場に確実に浸透していくか、それはまだ分からないが、インタフェイスは現状でも十分に分かりやすい。それに、ぼくが試した経験からは、特定の具体的な「語」ではなく、概念のいろんな広がりがある「トピック(話題、テーマ)」を調べるという目的のためには、なかなか便利だと言える。

Hamiltonと彼の協同ファウンダPeter Lubell-Doughtieは、スタンフォードの学部学生時代に知り合った(専攻はそれぞれ、物理学と記号システム)。Hamiltonはこれまで、数年かけてHelioidを作ってきたが、Lubell-Doughtieはアムステルダム大学の大学院で人工知能の勉強をしながら彼を手伝った。まだ、外部資金は得ていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))