タブレットがビジネス書のマッシュアップを可能にした

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【編集部注:本稿はゲストライターのDavid Meerman Scottによる寄稿】
早期からの貪欲なウェブコンテンツ消費者(そして2004年からのアクティブブロガー)の一人として、最も重要な側面の一つはインタラクティブ性であると私は考える。コンテンツ、例えばTechCrunchの読者が、もっと詳しく知りたい時、ハイパーリンク、著者のTwitterフィード、そして他の記事の見出しがいつでもそこにある。

私は一つのブログ記事から他の記事、さらにはビデオやTwitterフィードへと行ったり来たりするうちに、始終道に迷ってしまう。それはコンテキストのあるコンテンツだ。そしてこうしたリンク(あるいは検索)が、私の知らない人たちを私の作品へと誘導する。コンテキストのあるリンクは、ソーシャルウェブの通貨である。

このインタラクティブ要素は、ビジネス書には存在しなかった。スタンドアローンで線形、という紙書籍フォーマットの特性のためだ。

これまでは。

新しいフルカラーKindle FireタブレットがAmazonから数週間前に(そして、Apple iPadやBarnes & Noble Nookが)登場したことによって、新しいタイプのビジネス書が誕生した。7冊の本の著者として、私はコンテンツのこの新しい提供形態の登場に興奮している ― 本とブログのマッシュアップである。

ビジネス書がタブレットコンピューターに載ることは、コンテンツがライブになることを意味する。本の一ページから別のページにジャンプできる。それだけではない、本から外部コンテンテへも一瞬でリンクできる。さらに、フルカラーを活かして重要なポイントをインフォグラフィックで表現できる。これは、iPadやKindle Fireでの読書が、外部の有益なコンテンツへのリンクを含むブログ記事を読むのと同じになることを意味している。この新しい読書体験は、著書が言及したビデオをワンクリックで見られることを意味している。文中に出てきた専門家のTwitterフィードもチェックできる。以前なら説明に1000語を要した美しい写真を見ることもできる。

著作家の一人として、これは驚くべきチャンスだ。私は最新著作である”Newsjacking: How to Inject your Ideas into a Breaking News Story and Generate Tons of Media Coverage”を、こうしたフルカラー、インタラクティブな要素を活用することを目的に書いた。この本は電子書籍としてのみ構想、執筆、出版された。読者をウェブ上の追加コンテンツにリンクできるので、多くの参考資料、脚注等を含めなければならない通常の書籍よりも、ずっと短くすることができた。

私はこの新しいビジネス書のパラダイムが、学ぼうとする人々すべての力になると確信した。つまり大学の教育課程はこれに適応する必要がある。教科書の作者たちは今すぐ動き出さなくてはならない。これは新しい世界なのだ。

ちなみに、私は印刷が消えるという説を支持していない。私は紙の新聞も、多くの紙の本も、山ほどの紙の雑誌も読んでいる。そして、印刷物と最適化されたEコンテンツの共存が可能であると固く信じている。

私の新著が出版されて非常に驚かされたことが一つある。1日のうちに約50人、私の新著について聞いた人、Newsjackingをダウンロードした人、全文読み終った人(約1時間かかる)、そしてこの本についてレビュー、ブログ記事を書いたりツイートした人たちから連絡があったのだ。250ページの印刷書籍では決して起こらないことだ。これぞビジネス書籍マッシュアップのパワーだ。

David Meerman Scottは、マーケティング戦略家、基調講演者、セミナー指導者、そしてベストセラー作家として以下の代表作がある。The New Rules of Marketing & PR(『マーケティングとPRの実践ネット戦略』日経BP)、Real-Time Marketing & PRMarketing Lessons from the Grateful Dead: What Every Business Can Learn from the Most Iconic Band in History(HubSpot CEOのBrian Halliganと共著)。

Scottは、上場テクノロジー企業2社のマーケティング復興担当VPであり、Knight-Riderのアジア担当マーケティングディレクターも務めた。当時同社は世界最大級の新聞及び電子情報会社だった。Scottはニューヨーク、東京、ボストン、および香港で在住および活動した他、20ヵ国以上の業界カンファレンスやイベントで講演してきた。

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(翻訳:Nob Takahashi)