99ドルの中国製タブレットは、MIPSベースでAndroid 4.0が走る

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あなたがこのAinovo Novo7なる中国製7インチAndroidタブレットを見過ごしたとしても許される。偽iPhoneやバルクケーブル売り場の隣にあるそっくりデバイスがまた一つ増えただけだろうから。ある意味でそれは当たっている。100ドルで、iPadやもっと新しいGlaxy Tab並みに良くできているはずもないし、サイズもデザインも誰かを魅了するとは思えない。しかし、注目すべき点が二つある。Ice Cream SandwichとMIPSだ。

もちろん多くの人たちにとっては、どちらも大して意味を持たない。殆どの人が気にするのは、NetflixとAngry Birdsが動くかどうかだけだ。しかし、この二つの特徴は、中国市場と米国市場の間にある興味深い溝を浮かび上がらせる。時とともに広がっていく溝を。

まず、Ice Cream Sandwichに関しては本誌読者はすでにおなじみだろう。数多くの新機能、性能改善によって次世代のAndroidとして、あっちやこっちの旧バージョンに停滞していた異種プラットフォームの統合を推進すると期待されている。これを書いている間に出荷されつつあるGlaxy Nexusでデビューを飾るはずだ。しかし、実際のデビューは、先週中国のクローン機上で果たしてしまった。そして今度は別の、たぶんもっと面白いデバイスの上でも。

確かに、ICSデバイスなら近いうちに山ほど出てくるだろうが、これは、いかに中国と米国の市場がかけ離れているかを如実に表わす現象だ。ヨーロッパ、オーストラリア、インド、韓国等々とくらべても言うまでもなく。おかしいのは、米国では莫大なマーケティング手段が待ち構え、出荷が準備され、ゴールデンタイムにCMが流れている一方、中国ではすでにそのデバイスが道端で安く売られていことだ。しかもこれは海賊デバイスではない。Novo 7は本物であり、Googleの諸サービスにもアクセス可能だ、ただし中国では規制されているが。Andy Rubinに至ってはこのデバイスを「大勝利」とまで賛美している。

Rubinが騒ぐ理由のひとつは、そのMIPSアーキテクチャーにある。技術的になりすぎないように説明すれば、MIPSはx86(われわれが使っているパソコンに入っている)やARM(携帯電話やタブレットに入っている)の代わりになるアーキテクチャーだと言えば十分だろう。なぜそれが重要なのか?中国が重要にしたいからだ。

さる三月にわれわれは、中国の龍芯プロセッサーシリーズ に関する情報を得た。純国産で西欧技術に依存しないための取り組みだ。龍芯もMIPSアーキテクチャーを使っていて、中国政府が西欧による束縛を逃れるために、MIPSチップ,を作る研究と企業に莫大な資金援助をしている可能性は高い。実際、Novo 7に入っているチップの製造元であるIngenicは中国企業で(さほど驚きではない)MIPSアーキテクチャーに特化している。

こうした中国に特化したデバイスは、ますます国際化が困難になるが、現地で製造、販売するには安くつく。一種の、研究開発による保護政策である。しかし、これはまだ始まったばかりだ。MIPSアーキテクチャーは未だにARMやIntelに比べて効率、性能ともに大きく後れを取っている。しかし、この手のタブレットの登場は両国間の違いを強調するとともに、これは今後何十年の家電エレクトロニクス貿易を方向付けることになるのかもしれない。

[via ComputerWorld]

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(翻訳:Nob Takahashi)