Facebookが一部の広告主にダウンストリームコンバージョン追跡を秘かに提供している

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Facebook Ads Conversion Tracking

Facebookはコンバージョン追跡プログラムを2010年の9月に公式に廃止したが、でもどうやら同社は、一部の上位広告主には、ダウンストリームコンバージョン追跡システム*を秘かに提供していたようだ。〔*: downstream conversion,当のサイト/ページ上でなく、そこからさらに’下りていった’先で生ずるコンバージョン(しかしここでは実売だけでなく単なるクリックスルーも含んでいる)。〕

広告主自身がFacebookに出す広告に追跡用のピクセルを置いたり、クッキーを落としたりするのではなく、広告主のコンバージョンページ、たとえばeコマースのチェックアウトやサインアップに、Facebookが独自のピクセルをインストールする。Facebookがこのピクセルをトリガした者を自分のログに見つけることにより、誰がどの広告を見たかが分かる。これによってFacebookは、広告のクリックからの直接のコンバージョンと、広告を見ただけの人のその後の(間接的な)コンバージョンの両方を捉えることができる。そしてそのデータを匿名化し、それを、広告主に提供するROIレポートで共有する。それにより、コンバージョンした人の何割がその会社のFacebook上の広告を見たかが分かる。

クッキーは落とさないし元データを見るのはFacebookだけなので、プライバシーの心配はあまりない。でも、広告でソーシャルメディアを利用することのROIは、すべての広告主や広告業界全体の関心事だから、特定の広告主にしかレポートが提供されないのは不公平だ、と見る向きもあろう。

このプログラムはずっと非公開だったので、ぼくがFacebookに問い合わせたときも、詳しい情報はなかなか得られなかった。その後、同社のCommunications Manager for Monetization〔仮訳: 収益化に関する広報主任〕のBrandon McCormickが、ごく少数の上位広告主がこの非公開プログラムの受益者であり、”一般公開の予定はない”と語った。

Facebookの2010年のコンバージョン追跡(実験的ベータ)では、広告主自身がAds Managerを介して自分の追跡ピクセルを作り、それらを自分のWebサイトのコードに貼り込んだ。そのシステムが廃止されたのは、広告主にとってあまりにも使いづらかったからのようだ。複雑すぎて正しく使えないので、求めたROIも不正確になり、Facebookの広告はだめだ、という間違った印象を彼らに与えた。

社内開発をやめたFacebookは、サードパーティのFacebookアプリデベロッパたちに機会を与えた。それは、URLのトラッキングタグにより、WebサイトのビジターがFacebook上の広告のクリックから来たことが分かる仕組みだ。でも、上記の’間接的なコンバージョン’、すなわち広告を見たけどそのときクリックはしなかった、というビジターは、その方法ではつかめない。しかし、Facebookがそのプログラムを完全に閉鎖したとみんなが思っていたそのとき、追跡ピクセルを自分でインストールして追跡の正確を期すという方法を、開始していたのだ。

この非公開システムから、広告主はどんなデータをもらうのか。McCormickによると、”分析もFacebook自身が行い、Facebookの広告を見た人や、そこからさらに物を買った人の数を、Powerpointのデッキで提供している”、という。ユーザ保護のために、”広告主との契約でデータを外部にもらさないことを約束している。Facebook自身も、そのデータをほかの広告主に見せたり、ターゲッティング広告に利用したりはしない。純粋に、ROI分析に使うだけだ”。でもFacebookは、すべてのコンバージョンデータを見て、その中からFacebookの広告由来を拾うのだから、一部のユーザにとっては、あまり気分が良くないかもしれない。

今このプログラムに参加している広告主たちは、今後もずっと非公開であるほうが嬉しいだろう。クリックによる直接のコンバージョン以外のコンバージョンも分かるのだから、今後の広告の最適化をより有効に行え、競合上のアドバンテージが得られる。でも、Facebookが広告収入の増加を望むのなら、プライバシーに関してまたまたFTCともめないように気をつけながら、誰もが利用できるROI分析を提供する必要があるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))