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スライドの利用(PowerPoint)は古生代のプレゼンだ–クラウド上の動的プレゼンサービスPreziが$14Mを調達

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prezi

プレゼンテーションソフトをクラウド上のサービスとして提供するPreziが、Accel Partnersが仕切りSunstone Capitalが参加するシリーズBのラウンドにより、$14M(1400万ドル)を調達した。AccelのAndrew Bracciaが、Preziの取締役会に加わる。

ハンガリーのブダペストで、Adam Somlia-FischerやPeter Halacsy、Peter Arvaiらにより2009年に創業されたPreziは、プレゼンテーションにすばらしいビジュアルとストーリー構成をもたらした。もうそれは、スライドを一枚々々上映していく、古めかしいPowerPoint的プレゼンではない。ビジュアルを主体とするストーリー構成は非線形であり、それはアニメーションも演ずる。

このWebアプリケーションがすごくユニークなのは、ユーザのアイデアをスライド内の動きとして視覚化することだ。左へパンする、右へ動かす、ズームインして詳細を見せる、ズームアウトして全体を見せる、等々の動きが、ごく自然にスムースに行われる。ユーザは、用意されているテンプレートのどれかを利用して、自分のストーリー構成を決める。そしてそこに、画像、ビデオ、YouTubeのビデオ、PDF、そのほかのファイル、等々を挿入して、プレゼンの説得力を高めていく。

最近はiPadアプリもロンチしたが、それを使うと、ユーザはタッチスクリーンの操作でPreziのプレゼンテーションを進行操作できる。今そのアプリは、iTunesの無料プロダクティビティ部門(productivity==ビジネスソフト、OAソフトの意)でトップテンに入っている。

ほとんど自己資金だけでスタートした同社は現在、登録ユーザが700万あまりで、熱心なファンも多い(本誌のライターRobin Wautersも大ファンだ)。とにかく、アプリの出来を見れば、その人気も当然、と思えてくる。もちろん今は黒字で、World Economic Forum(ダボス会議)やStanford University(スタンフォード大学)、Facebook、IBM、Googleなどなど、多くの企業や機関が利用している。TEDカンファレンスも、額は非公開だが同社を支援し、Twitterの協同ファウンダJack Dorseyは同社の顧問の一人だ。

Preziは主力のオンラインプレゼンテーションソフトウェアのほかに、オフラインのエディティング用にPrezi Desktop、リアルタイムのコラボレーション用にPrezi Meetingを提供している。

CEO Peter Arvaiの説明によると、オンラインのプロダクティビティ市場には今、大きな変化が訪れている。”人びとは、DropboxやEvernoteなど、さまざまなWeb上のサービスを自由に選んでいる。プレゼンテーションも、その、自由な選択という波に洗われようとしている”。彼によれば、Microsoft PowerPointのようなスライド方式はもう古くて、この分野には今後の革新の余地がまだまだある。”われわれは、アイデアを組織化するやり方と、その効果的なコミュニケーション方式を、それらを見る角度を変えることによって、変えようと努力している。それにより人びとの、アイデアの共有に対する考え方も、変わるはずだ”。

AccelのBracciaも同意見だ。彼は本誌に、今はプレゼンテーションが変化しイノベーションすべき時だ、と語った。彼が初めてPreziを知ったのは、Accelにプレゼンに来たスタートアップの一部がPreziを使っているのを見たときだ。彼はただちにArvaiに会い、昨年1年間をとおして、同社との関係を築いてきた。

AccelにとってPreziが魅力的なのは、同社の投資ビジョンである「ソフトウェアの消費者化」というトレンドに合致しているからだ。”Webサービスの成長により、従来のパッケージソフトのワンセットお仕着せ環境など、誰も見向きをしなくなった。今は全ユーザが、まるでショッピングをする消費者のように、Web上で自分が最良と思ったソフトを選ぶ。世界中のプロフェッショナルも教育者も、それにより、生き方、仕事の仕方が、ラジカルに変わりつつある。Preziも、そういう意味でプレゼンテーションとコミュニケーションの定義を変えつつあり、それを推進しているのが同社の優れたオンラインプロダクティビティソフトウェアだ”。

Bracciaによれば、同社の今後の大きな成長要因は、国際展開と、コラボレーション機能の充実だそうだ。

今回の新たな資金は、すぐれた人材の増員、製品のマルチプラットホーム対応化、そしてグローバル化の拡大に充てられる。

【日本版編集部追記】
さきほど、PreziのCEOのPerter ArvaiとSkypeを通じて話をしたのだが、今回の資金調達によって国際対応は予定されているが、日本語化の予定についてはまだなにも決まっておらず、約束されるものではないという。Preziはフォントをシステムから呼び出せないため、Prezi自体がフォントをもたなければならないのだが、日本語フォントは用意されているものの、その見栄えや使い勝手などはあまりいいものとは言えない。なので、そういことも含めて、日本語がわかるような本拠地のブタペストで働いてくれる日本語がわかるエンジニアを採用したいとのことだった。

アジア地域でもっともユーザー数が伸びているのは韓国で、韓国語のフォントは韓国のユーザーコミュニティによって選ばれたものだという。だが、日本語フォントは日本語が多少話せるPeterが選んだもので、そのセンスは必ずしも日本人の感覚にはマッチしていない。

なお、日本からのユーザー数は2010年に13万人だったものが2011年には30万人まで拡大したのだそうだ。ユーザーコミュニティも活発化していて、12月3日の夜には2回目のPrezi Nightが開催されている。そして、1月には大阪でも同様のイベントが開催されるようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))