複数のサービスが行うタスクをユーザがif..thenで結びつけられるIFTTT

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[筆者: Semil Shah]
Credit: Flickr Creative Commons / Fotologic

編集者注記: ゲストライターSemil Shahは起業家で、その関心分野はデジタルメディア、消費者インターネット、そしてソーシャルネットワークだ。現在のShahはVotizen の社員で、Palo Altoに住んでいる。Twitterでは@semilで彼をフォローできる。

2011年の後半に登場したサービスでぼくが好きなのは、“If This, Then That”*、マニアに向けて言うならIFTTTだ。Twitter上の熱心なおたくたちのあいだではIFTTTは、ファンになった人にとって、あったかくてファジーなフィーリングを作り出す、単純だけど強力なサービスだ。サンフランシスコにオフィスのある同社は、Betaworksから資金を得て、順風満帆で2011年を終える。〔*: If This, Then That — これ(This)が起きたら、そのときは(Then)それ(That)をせよ。〕

まだ使ってみたことのない方は、ぜひ試していただきたい: www.ifttt.com

簡単に言うとIFTTTは、”何かが起きたら何かをしてくれる”サービスだ。この二つの’何か’は、もちろんユーザが指定する。たとえば、分かりやすい例としては、Twitter上でA氏がツイートしたらメールで知らせてくれ、とか、Instagramに自分が写真を投稿したら自動的にそれをDropboxに送ってくれ、など。後者は、iOS5にアップデートして過去2か月ぶんの写真を全部消されてしまう前に、やっておけばよかったなぁ。何が何を“トリガする”(引き金を引く)か、その組み合わせの可能性は無限だ。いろんな例を知りたい人は、IFTTTの“レシピー, recipes”を見たり、Quoraのこのスレッドを見るとよい。

理由はよく分からないがIFTTTは、何が何をトリガするのレシピーを作って共有することが好きな、おたくたちにとくに人気があるようだ。そもそもサービスの名前が一般向けではないから、そのこともニッチ人気の原因かもしれない。IFTTTと、大文字が5つも並んでいると、マニアしか知らないWeb上の特殊なプロトコルみたいでもある。

でも、IFTTTが人気者になるのも当然だ。まず、今では、個人が自分が利用するすべてのサービスを常時チェックするのは、サービスの数が多すぎてたいへん。しかもさらに、いろんなサイトの上で複数の企業や製品をモニタしていることもある。IFTTTは、それらの必要なメッセージをすべてチェックして、ユーザが指定した場所(Dropboxの場合が多い)に送ってくれる。いろんなサービスのAPIを自由自在に使いこなせる人なら、こんなアプリを自作できるだろうが、少なくともぼくには無理。IFTTTが、ぼくに代わってそれをやってくれる。しかも、IFTTTの対話性が良いから、利用することが楽しくて、やみつきになってしまう。一時的にIFTTTにやらせるタスクをoffにできるが、そのレシピーは失われない。

もっと本格的に使いたい人は、これまでに何が何をトリガしたかというアクションの履歴を見ることもできる。こいつは、RSSフィードならぬ”おたくフィード”だね。

今後はどうなるのだろう?

それは、難しい質問だ。Webやモバイル上の将来のビジネス開発は、いろんなAPIを結びつける仕事になる、という説が一方にある。つまり新しい製品やサービスは、既存のデータをうまく利用するものになる、というのだ。でもしかし、ぼくはたくさんのGoogle Alerts(Googleアラート)をセットしているが、果たしてそれを、大金を払ってまで利用するだろうか? こういうモニタ機能やアーカイブ機能は、企業なら有料でも利用するかもしれないし、複数のAPI間のトラフィックに課金してもいいだろうが。

でもそうなるまでの当面は、まずおたくたちの人気サイトであることを脱して、一般利用を広める必要がある。ふつうの人が使ってみたくなるレシピーが、そのために必要だ。たとえば、(Googleで検索するときのように)自分の名前や会社の名前をモニタして、新たな言及のあったページをタブで開く、とか。Web全域はたいへんだから、最初はFacebookだけでもいいね。でっかいサービスなのに、ユーザにモニタツールが提供されていないから。

なぜぼくが、このサイトとサービスを好きなのか考えてみると、IFTTTのサービスによってユーザが、広大なWebのソーシャルな側面を、ある程度コントロールできるからだ。いろんなタスクのための、古めかしいダッシュボードみたいなサービスなのに、最近はとても頻繁に使うようになっている。ほかの人たちも、そんな自分を不思議に感じているだろう。Twitterの上でIFTTTについてツイートするたびに、”ぼく/私もやみつきになった”というリプライが10通は来る。IFTTTは、今あまりにも断片化し分裂しているWebの、いろんなサービスとサービスのあいだを、徐々に縫い合わせてくっつけていく、糸を吐く蜘蛛や蚕(かいこ)に似た、自動ロボットみたいだ。

写真クレジット: Flickr Creative Commons / Fotologic

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))