mobile apps
Editor’s Picks

アプリのWeb(アプリ間ハイパーリンク)は可能か?

次の記事

2011年のテクノロジー界、11大ニュース

iPhone Apps

今、史上初めて、アプリの時代というものが訪れようとしているのではないか。iOSのアプリはすでに60万近くあり、Androidも40万近い(Distimoによる)。アプリのエコシステムは指数関数的に急速な成長を遂げ、成長鈍化の兆しもない。また、鈍化するはずもない: モバイルアプリの対象市場の規模は、数億というオーダーなのだから。

アプリがウン十万種類(やがてウン百万種類?)ともなれば、その発見が大きな課題になる。アプリストアでも、自分のデバイスの上でも、そしてサードパーティのサービスにおいても。この、アプリ発見という堅いクルミの殻を割ることのできた者は、次世代のGoogleになるだろう。リソースのWebに対する検索エンジン(Google)ではなく、アプリのWeb(蜘蛛の巣)に対する検索エンジンとして。

今すでに、アプリの発見を重要な開発課題として取り上げているスタートアップは少なくない。ざっと思いつくだけでも、ChompQuixeyXyologicAppolociousAppsFireKinetikCrosswa.lkなどが、それぞれ独自のやり方でこの課題に取り組んでいる(そしてもちろん、あなたや、ここに挙げることのできなかったたくさんの企業が)

それは中身の濃いテーマではあるけれども、わずか一つの記事でその全貌を要約できるものではない。そこで今日(米国時間12/30)は、アプリのWeb(蜘蛛の巣)の重要な要素の一つとして、アプリのネットワーキング*を取り上げよう。〔*: 原文ではconnectivity、接続性、相互接続、アプリ間接続。〕

なぜ私は、アプリのWebという言い方にこだわるのだろう? アプリはWebに似ていない。アプリは、少なくとも現状では、ある操作から別の操作へとシームレスに移動できるように、リンクされ得る創作物ではない。

しかし今後、多くのデベロッパがそのような機能性を望んだらどうだろうか? ”アプリのためのURL形式”が作られ、それを使ってアプリがお互いにコミュニケーションできる。たとえばiPhoneの上では、iOSのデベロッパがメッセージング、メール、写真などの内蔵アプリを呼び出せる。AppleのURL形式はデベロッパのためのドキュメンテーションに明記されているが、これからはアプリケーションが自分のURL形式を持つようになる。Androidでは、IntentFilterの将来の拡張で、そんなURL形式が可能になるだろう。

こうして、アプリがほかのアプリをロンチでき、ほかのアプリに接続できるようになる。

それらしきものは、今すでにFacebookにある。iOSのアプリでは、左側の”apps”セクションがFacebookアプリにリンクし、それらがiOSのアプリケーションとしても存在する。そのリスト内のアプリをタップすると、Facebookがそのアプリをユーザの携帯上にロンチする。iOSバージョンをインストールしていない人に対しては、App Storeを立ち上げる。

うまいやり方だ。

つまり、”モバイルアプリのWeb”へのポータルとしてのFacebook。

比較的無名なのもある。たとえばPhotoAppLinkは、オープンソースのプロジェクトとして、一つの写真に対して複数の写真編集アプリを同時に取っ替え引っ替えして使えることを目指している。言うまでもなくこれまでは、一つの写真に対して複数の写真編集アプリを使おうとすると、一回々々写真をいちいちセーブしてから次のアプリを使うしかなかった。でもPhotoAppLink対応の写真編集アプリなら、今使っているアプリの中から別のアプリをセレクトできる。

また、今後の可能性を感じる例としては、教育アプリのKinderTownがある。このiOSアプリは実は、iTunes App Storeに対する特製のユーザインタフェイスだ。親たちが子どもにとって使いやすい教育アプリを見つけられるように、KinderTownはiPhoneのApp Storeにある適切なアプリのダウンロード役を演ずる。親たちの目的に合ったアプリを、App Store上だけでなく、ユーザ環境(ユーザの使用機)上からも見つけてくれると、もっとすばらしいけど。

さらに、AnscaMobileの最近のチュートリアルは、アプリのURLというコンセプトをさらに前進させている。は同社のブログ上の記事で、URLでアプリを立ち上げるのはグレートだが、さらにそのURLで、アプリにやってほしいことを指定できれば、さらにベターだ、と言っている。

彼の言うように、アプリの立ち上げに際してユーザの目的やユーザ環境に関するオプションとかパラメータも、その”アプリ用URL”で指定できれば、確かに便利だろう。現状はまだまだ、そこまで行っていないが。

アプリ用URLを用いたアプリ間相互接続がもたらす可能性は、かぎりなく大きい。でも、URLによるアプリ間接続は、まだ’課題’の段階だ。そういう特殊なURLの、適切な形式を見つけるのが、まず難しい。

今年の夏に、Zwappという会社が、この状況を解決するためにOneMillionAppSchemes.comという試みを立ち上げた。それは、iOSアプリのための同社独自のURL形式をオープンソース化することがねらいだ。ユーザはまず、Zwappのツールをダウンロードする。そのツールがユーザのiTunesライブラリをスキャンして、名前がそのURL形式になっているアプリを見つけ、それらのURLをWebサイトにアップロードする。OneMillion〜〜という名前のとおり、このアプリはそういうURL形式のアプリを100万集めることが目的だ。これまで提供されているのは、わずか15066にすぎないが。

Zwappのこのやり方は、デベロッパ間にこの形式への賛同者/実装者を募る、というものだが、もっと良いやり方がないことに対する迂回的方法としての、ハックに近い、と言えるだろう。

アプリのためのURL形式が実現して普及するかどうか、それはまだ未知数だ。一つのアプリを作るために発揮されるクリエティビティ(創造性)と、それをほかのアプリにリンクするという考えは、互いに水と油のようでもある。せっかく獲得したユーザを、ほかのアプリにも回すなんて、とんでもない!、かな?

でも、これまでのハイパーリンクがWeb上のほとんど無限量のページを結びつけ、それらの上のサーフィンを可能にしているように、アプリ間のリンクもまた、今日のアプリ発見という課題を克服するための良い方法であることが、実証されるのではないか。

画像: Daniel Y. Go

[原文へ]
[jpTechCrunch最新記事サムネイル集]
[米TechCrunch最新記事サムネイル集]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))