Google、検索対象にGoogle+を含めるサーチ・プラスをローンチ―本格的ソーシャル検索への第一歩

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Google+のローンチ以来、Googleはそのプロモーションに多大な努力を払ってきた。Android 4.0デバイスを起動するとGoogle+のアカウントを作るよう勧められる。テレビCMに加えて、巨大なページビューがある検索ホームページでもGoogle+が紹介がされた。

今日(米国時間1/10)、Googleはこのトレンドを一歩推し進めて、Google.comの検索エンジンの対象にGoogle+を含めたことを発表した。GoogleではこれをSearch plus Your Worldと呼んでいる。

簡単にいえば、 Google+のサークルの友だち、あるいはユーザー自身の投稿をベースとしてGoogle検索が従来よりさらに個人別にカスタマイズされるということだ。Google+の情報によってパーソナル化された検索結果は通常の検索と並んで表示される。またPicasaとGoogle+で共有された写真も表示される(公開範囲を「自分だけ」に設定してある写真は本人だけに表示される)。

実例で説明するのがいちばん分かりやすいだろう。たとえば「ハリー・ポッター」を検索するとしよう。

普通なら検索結果のトップは書籍、映画、ファンサイトなどへのリンクになるだろう。しかし私の場合は、数年前にハリー・ポッター映画のプレミアで写してPicasaにアップした写真(ハリー・ポッターというラベルがついている)も表示される。同様に私の友だちがGoogle+で共有したハリー・ポッターについての記事も検索結果に含まれる。

これだけ聞くと比較的平凡な改良に思うかもしれないが、これは巨大な変化の前触れに過ぎない。Googleは次第に「ユーザー個人が蓄積・管理する情報の検索エンジン」になろうとしていると思われる。

最初はGoogle+とPicasaを検索対象に加えるというささやかなものだ。しかし今後、検索対象はGoogleドキュメント、Gmail、連絡相手、ミュージック、ボイス、ウォレット等々へと広がっていくだろう。なんであれ情報を探すときにはGoogleの検索窓に入力すればよい。するとウェブの検索結果に並んで、自分自身が保存しているデータも検索されて表示されるようになる。文字通りのオムニボックス―万能検索窓になるわけだ。また提携やAPIを通じてサードパーティーのサービスに保存されているコンテンツも検索対象になっていくだろう。その結果はきわめて強力なものになるに違いない。

もちろんGoogleは公式にはこうした推測を裏付けるような発表は一切していない。 しかし検索プロダクト管理のディレクター、Jack Menzelと話したときに、この推測をぶつけてみたところ、かなり当たっているという雰囲気を感じた。

いずれにせよ、検索対象の拡大は長時間かかるプロセスだ。とりあえず今回の新機能の検討に戻ろう。

今日発表された新機能にはもうひとつのメリットがある。よくある名前の人物を検索することが容易になるのだ。たとえばRoger Smithについて検索したとする。膨大な数のRoger Smithがヒットするので、目的の人物を見つけ出すのには非常に手間がかかる。しかしGoogle+との統合によってこれが非常に簡単になる可能性がある。

新しいGoogleで人名をタイプするとオートコンプリート窓がドロップダウンし、その中にGoogle+の結果が含まれる。それでも複数のRoger Smithが含まれるかもしれないが、同時にプロフィール写真、居住している都市、Google+プロフィールへのリンクなどが表示される。目的の人物を見つけてクリックするとGoogleはその特定のRogerSmithに関する情報を検索してくれる。

便利であると同時に、一部のユーザーにとっては腹立たしい機能になるかもしれない。何らかの理由で他人に見てもらいたくない不都合な写真がオンライン世界のどこかに埋もれている人はたくさんいる。平凡な名前の場合、検索が難しいのでこうした写真を友だちが見つける可能性は少ない。しかし今回の新機能で事情が変わってくるかもしれない。

Googleはまた検索結果の中で一部の著名Google+ユーザーを推薦し始めた。音楽について検索するとブリトニー・スピアーズやアリシア・キーズといった有名アーティストの項目の横に「サークルに加える」ボタンが表示される。こうしたフォロー相手の推薦は特にニッチな分野では便利だろう。

今回のローンチでは‘Search plus Your World’を一時無効にしてパーソナル化されない検索結果を表示するタブも追加されている(検索結果表示画面右上隅)。Google全体の設定画面から検索のパーソナル化を完全にオプトアウトすることも可能だ。またログイン中のユーザーとの交信はSSLがデフォールトとなった。

もちろんGoogle検索のパーソナル化はこれが初めての試みではない。ソーシャル・サークルや今は中止されているデスクトップ検索機能(ローカルのハードディスクを検索する)もそうだった。ソーシャルと検索の融合もGoogleの独占ではない。Bingはずっと以前からFacebookのコンテンツを検索対象に含めている。

Menzelによれば「肝心な点はGoogle検索のソーシャル機能の改良によって、いつソーシャル・コンテンツを検索対象にしたらよいか的確に判断できるようになったことだ」という。友だちが共有したからといって関連性が高い情報とは限らない。ユーザーにとってどれが実際に役に立つ情報か見極めることが重要だ。上で述べたように、今回のアップデートはほんの序の口にすぎない。検索とGoogle+の連携も近々一層深まっていくだろう。またGoogleの他のサービスも単一の検索―ユニバーサル検索でアクセスできるようになっていくに違いない。

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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+