在宅勤務が全世界的に増加傾向–リモートコラボレーションツールの充実が焦眉の課題に

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IpsosiとReutersが世界の労働者11000名に対して行った最近の調査によると、在宅勤務はますます増加傾向で、とくに非西欧諸国で著しい。増加していること自体は、それほど意外ではないと思われるが、でもその数字は、一部の予想を上回っていると言えるかもしれない。インドとメキシコとインドネシアでは労働者の30%が定常的に在宅勤務をしていて、また、”毎日”が在宅勤務である者は10%にのぼる。

在宅勤務が可能なのは“知識労働”である、と思いたくなるかもしれないが、しかし世界中にそれほど多くの知識労働者の需要はない。インターネットは非常にさまざまな在宅仕事を可能にしているので、もはやそんな狭い捉え方はできないのだ。Webデザインのようないわゆる‘制作’の仕事をしている人も少なくはないが、もっと多いのは、ありとあらゆる種類の仮想ビジネスだ。中国の製造企業にはメールへの対応を自宅でやっている社員がおり、シンガポールでは製品の設計、受注管理、顧客の質問への対応などを、オンラインの下請専門企業の社員としてやっている人たちがいる。オフィスワークも、物理的にオフィス(建物、部屋)がないとできないというものはほとんどないから、とくに途上国では会社の経費節減の一環として在宅が歓迎されている。

おもしろいのは、ドイツ、スウェーデン、日本など、すでに生産性の高い国々では、在宅勤務が疑問視されていることだ。通信インフラが高度に整備されたこれらの国々で在宅勤務が普及しないのは一見不思議だが、でも彼らの長年の成功を支えているのはむしろ、都市や工場、オフィスビル/オフィス街、大企業といった社会的物理的インフラだ。在宅勤務は労働を個人化し分散化するので、彼らの繁栄に大きく貢献したトップダウンの指示系統が機能しにくい、とも感じられている。彼らがそう感じるのは、無理もないだろう。

在宅勤務には個人的な利点とともに仕事上の問題もある、と感じられている。調査対象者の65%が、自分のペースで仕事ができるので在宅勤務は生産性が高い、と答えている。しかし同時に62%が、“社会的孤立”を訴え、オフィスで人と会う機会がないので昇進が遅れそう、とも感じている。

ぼく自身も在宅勤務者だが、気がかりなのはほかの多くの在宅勤務者とコミュニケーション/コラボレーションするためのインフラの未成熟だ。3〜4人の人間がSkypeを使ってビデオ会議することはできるが、それの録画はどうするのだ。オフサイトの100人とオンサイトの200人に同時にプレゼンしなければならないときは、どうやるのか。ソリューションがないことはないが、高価な企業向けであったり、企業にしか手のでない専用のハードやソフトが必要だったりする。Boeingのような大企業はグローバルなコラボレーションという問題を解決したかもしれないが、12名の社員がヨーロッパとカナダに分散しているカメラアクセサリのメーカー(中小企業)が使えるソリューションは?

オンラインサービスの多様化によって、技術にうとい人びとでも十分にオンラインで仕事ができるようになっているが、でも今後出てきてほしいサービスは、社員が世界各地や国内各地に分散していて、人と人が物理的に会うことができないことから生ずる損失を、修復できるサービスだ。そのようなサービスが完備したら、在宅勤務者はもっと増えるし、その生産性も高くなる。途上国だけでなく、先進国の大企業も安心して取り組めるだろう。本誌のDisruptをはじめ、最近のスタートアップコンペにはコラボレーションツールの出場者が多い。そしてそれは、当然の傾向だ。次の10年の、グローバルな生産性は、彼らによって向上するだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))