Facebookは全インターネット・ユーザー20億の囲い込みを目指す―ただし成長は鈍化傾向

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Facebookの野望は変わっていない。先ほど公開されたS-1上場申請書でFacebookは「全世界には20億以上のインターネット・ユーザーが存在する。われわれはその全員を結びつけることを目指している」と述べている。それが実現可能である証拠として、一部の国ではFacebook登録率が80%以上となっていることを挙げている。

ただし、申請書は「われわれのユーザー数および収入の伸びはいずれ将来は低下せざるをえない」と問題点も指摘している。申請書に記載された世界の月間、日間ユーザー数の推移の数字を一見しただけで、この傾向がすでにはっきり現れていることが見てとれる。2009年を通じて四半期成長率が20%前後だったのが、2010年には10%にダウンし、2011年にはさらに1桁台に落ちた。

良いニュースは、Facebookでのユーザー数の拡大にははっきりした減速の兆候が見えないことだ。2011年の第4四半期は若干低下したものの、月間4500万/月、2600万/日の新規ユーザーを獲得している。絶対的規模が増大すれば成長率が低下するのは必然的だ。したがって毎月現在のペースで新規ユーザーが登録してくるようなら成長率が鈍化してもFacebookがさらに規模を拡大することは可能だ。Facebookは月間アクティブ・ユーザー8億4500万という現在の規模よりもはるかに大きくなる可能性は十分ある。

また、Facebookの申請書では人口が多いにもかかわらずまだ普及率が低い地域でユーザーを獲得中であることを報告している。

Facebookのインターネット人口当たり普及率は地域によって大きく異なる。たとえば、われわれはチリ、トルコ、ベネズエラでの普及率は80%以上だと推定している。イギリス、アメリカでの普及率はおよそ60%、ブラジル、ドイツ、インドでは20-30%、日本、ロシア、韓国では15%以下で、Facebookへのアクセスが規制されている中国での普及率はゼロに近い。

これに続けてFacebookは「世界の68億のうちブロードバンドやモバイル網にアクセスできる人口が、特に途上国で増加を続けていることから、引き続きアクティブ・ユーザーの数は増加していくものと期待している」と述べている。

ただし申請書は将来成長率が低下する可能性があることも警告している。

われわれはいずれはユーザー数、売上高の増加率が低下するものと考えている。たとえば、Facebookの2010年の対前年比成長率は154%だったが、2011年の対前年比成長率は88%となった。過去、Facebookの売上高の増加の主要要因はユーザー数の増加だった。したがって全世界での普及率が高まり、ライバルとの競争も激化するにつれて、売上の成長率も鈍化することは避けられない。成長率の鈍化が投資家のわれわれのビジネスに対する認識を否定的に変化させ、FacebookのクラスA普通株の市場価格が下落する可能性はある。

[トップ画像:NASA]

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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+