iPad 3情報リーク続く―CPUがA6ではなくA5X らしい理由

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次世代iPadに行われると予想されている変更の一つがCPUのアップデートだ。初代のiPadのCPUがA4で、iPad 2がA5だったから理屈からいえばiPad 3のCPUはA6になるはずだ。しかしそうではないらしい。 iPad 3のロジック・ボードのリーク写真(ともかくそういう触れ込みの写真)によると、CPUはA6ではなく、A5Xとはっきり表示されている。

チップの名称など一見ささいなことのようだが、背景にはこういう事実がある。A5チップが登場したとき、皆一様にその内容が分からないことに失望したものだ。A4がコモディティー製品に近かったのに対して、A5はAppleによる完全なカスタムメイドのチップだった。しかもAppleはこのチップに関して一切秘密を明かそうとしなかった。A5は巨大な謎のまま現在にいたっている。このミステリー・チップの詳細はまったく不明で、おそらくは現在まだ利用されていない機能も多数含まれているに違いない。しかし要するに、A5は完全に新しいCPUとして誕生した。

もし今回発表されるチップがA6と命名されているなら、これもまったく新しい、つまりゼロから新規に開発されたCPUということになるだろう。しかしA5の発表から1年足らずでまた全く新しいCPUを開発するというのは、いかなAppleの能力をもってしても少々考えにくい。既存のチップにグラフィック・プロセッサーを追加するなどして改良を加えると考えた方が自然だ。現在でも完全に機能しているものを改めて新規開発する必要性に乏しい。もちろん、テTexasInstrumentsやMarvellのようなメーカーと競争を続けていく必要があるから研究・開発は続いているだろう。しかしさほどの緊急課題ではないはずだ。

こういうやり方にはIntelという先例がある。新しいCPUを発表すると、次の製品はその小改良版になる。こうしてCoreはPenrynに、NehalemはWestmereに、SandyBridgeはIvy Bridgeに進化した。AppleのCPU開発は規模も目的もIntelとは比べ物にならないとはいえ、基本的な制約は同一だ―毎年まったく新しいアーキテクチャのチップを発表するのは能力的にも困難だし、またその必要はない。

いっぽう、A5SではなくA5Xと命名された理由についてコメント欄に情報提供があった。A5SはASS(尻)に見えるので避けれたという。あながち冗談でもないらしい。こっけいなあだ名を付けられて後々まで大損害を被った製品の例は多い。性能や機能についてはまったく情報がないが、上に述べたように、おそらくはいくつかの指標で数値が改善される程度で、画期的な新機能の追加はなさそうだ。クオドコアにせよデュアルコアにせよ現在のiPadのタスクをこなすには十分だ。ただし快適なユーザー体験の実現にはきわめて強力なGPUの投入が必要なことは間違いない。噂の2048×1536という巨大な画面で動画やゲームのアニメを再生するには膨大な計算処理が必要になる。

いずれにせよ、あと数週間で事実が判明する。iPad 3の内容は次世代iPHoneにも密接に関連するだけに注目だ。ここしばらくは心ゆくまで推測の楽しみを味わうことができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+