Ubuntu LinuxのCanonicalがハイブリッド機Ubuntu for Androidを発表

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敵の敵は味方

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Canonicalが今年の初めに披露したUbuntu TVは、同社が発表した一連の”Ubuntu on devices”(PC以外の各種製品上のUbuntu)の最初のものだった。そしてその次のデバイスは、来週のMobile World Congress 2012で発表される。それはAndroidで動くスマートフォンだが、ただし、ふつうの人のふつうの理解力を超えた製品だ。

それはAndroidの上で動くUbuntuアプリでもなく、あるいは逆にUbuntuの上でAndroidエミュレータが動くというものでもない。そのUbuntu for Androidと呼ばれる製品は、上の画像のように、Ubuntuデスクトップに接続できるAndroidスマートフォンで、両者がカーネルとそのコンテキストを共有することによって、すべてのコンテンツにアクセスできる。外出時にはスマートフォンはふつうのAndroid携帯として使えるが、それをモニタ(+キーボード+マウス)に接続されたドックに挿入すると、いつも使い慣れているUbuntuデスクトップから、携帯のコンテンツもアクセス操作できる。

これは、新しいだけでなく、変わった製品でもある。Asus Transformerのように、一つのOSでスマートフォンとラップトップの二役を演じるものではない。むしろ、データやコンテンツを使用するコンテキストに応じて、(同一のデータやコンテンツに対して)それぞれもっとも適切なインタフェイスを提供しようとする、まったく新しい製品だ。日常的にはあくまでも携帯電話だが、専用の周辺装置(ドック)に接続されるとUbuntuデスクトップを使える。

どんな用途があるの?、CanonicalのCEO Jane Silberに聞いてみた。たぶん一番重宝するのは、仕事でスマートフォンとラップトップの両方をつねに持ち歩いている社員や個人事業主だ。このUbuntu for Androidを使えば、持ち歩くのはスマートフォンだけでよい。ふつうのユーザも、便利に使えるシーンがあるだろう。Silberによればこの製品は“それぞれの状況に合ったもっとも使いやすいフォームファクターを提供する” 。

このAndroid/Ubuntuハイブリッドがもたらすメリットは何だろう? まず言えるのはデータの統合だ。同じデータを二つ持つ必要がないし、それらをシンクする苦労もない。電話帳もアドレス帳も一本化できる。そのほかの文書やメディアなどについても、同じことが言える。

Ubuntu for AndroidをHDMIでテレビにつないだら、それは Ubuntu TVのインタフェイスになる。つまり携帯電話からUbuntu TVを操作してメディアを閲覧したりオンラインのコンテンツにアクセスできるようになる。

Silberの言う、このハイブリッドがもたらす究極的で本質的な利点とは、今複数種類のデバイスを使うとき人間の脳に強制される“コンテキストの切り替え”が、なくなることだ。ある用件のためにはAndroidスマートフォンを使い、別の用件ではUbuntuのノート機などをつかう、という切り替えがない。一台のUbuntu for Androidがあれば十分だ。

いっそのことAndroidを捨てて、Ubuntuオンリーの携帯にしたら、とSilberに言ったら、彼女曰く、“それは今度のMWC 2012では発表しないわね”、だとさ。

Ubuntu TVの場合もそうだったが、製品が発表される来週から、即、どこかでそれを買えるわけではない。同社はこれから、ハードウェアを作ってくれるパートナーを探さなければならない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))