敵の敵は味方

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今MicrosoftとAppleは憎みあってしかるべきだ。本当に〈憎み〉あって。数十年続いた支配の後、Microsoftはライバルが死の瀬戸際から世界で最も価値ある会社へと変わるところを見てきた ― その時価総額はMicrosoft自身より2億ドル以上多い。そして、あの時Appleを助けたのはMicrosoftだった。思い出してほしい、1997年の資金注入を。

Steve Ballmerが笑い飛ばしたiPhoneは、ついにはWindows Mobileを死に追いやる後押しとなり、今やMicrosoftの全事業を〈合わせた〉よりも大きい。そしてMicrosoftが軽くあしらったiPadは、Microsoft自身が長年にわたって確立しようとしたタブレットというカテゴリーを確立した。

今、AppleのiOSエコシステムがMicrosoftの根幹を揺るがしている。iPhoneとiPadの躍進と、そのMacに及ぼすハロー効果によって、WindowsとOfficeは、かつてコンピューター界に与えていた重要性を失いつつある。輝きは色あせる一方だ。人々はもうそれを必要としていないことに気付き始めている。Appleの躍進は、長年われわれが知っているMicrosoftを徐々に消しつつある。

にもかかわらず、Microsoftが公然とAppleを非難することは殆どなくなった。実際、議論でAppleに味方したり、弁護にまわることも多い。かつて恨み重なるライバルだったにも関わらず。しかも、今こそ最悪の流血の戦いの場となるはずなのに。代わりに両者は手を組んだ、

なぜか。それはMicrosoftにApple以上に憎むべき敵がいるからだ。そしてAppleの敵も同じだ。Google。

今に始まったことではないが、彼らの間には敵意が芽生え続けている。例えば、今日のニュースを見てほしい。先週の、GoogleがAppleのモバイルSafariブラウザーのプライバシー設定を迂回したというニュースを受け、今日(米国時間2/21)Microsoftは、同社のIEブラウザーに対してもGoogleが同じことをしていると発言した。一方Googleは、Microsoftの指摘はでたらめであると言い、Appleはおそらく傍らで微笑しているだろう。

AppleとGoogleが手を取りあってMicrosoftに対抗していたのは、古い話ではない。当時のGoogle CEO、Eric SchmidtはAppleの取締役でもあり、両社は共同プロジェクトで密に作業をしていた。最初のiPhoneもその一つだ。やがてAndroidの登場によって関係は破壊された。おそらくGoogleは当時そう考えていなかっただろうが、これがMicrosoftとAppleがNortelの特許などで手を組むきっかけとなった。

おそらくMicrosoftはiOSの躍進に全力で戦うべきだったのだろうが、それ以上に、BingをGoogleのライバルに育てるために法外な資金を投入することに関心があった。そして彼らは、主要なOEMパートナーとライセンス契約を結び、Androidを弱体化することを本気で喜んでいたようだ。

一方Appleは、Microsoftをライバルとしてどう思うか尋ねられ、露骨にうんざりしていたようだ。

これはすべて、Googleが何か正しいことをやっていることを意味するだけなのかもしれない。世界中の大手テクノロジー企業が彼らに銃口を向けている。前を行く者を蹴落とさなければ頂上に立つことはできない。しかし、なぜGoogleに対して主要なライバル全員が手を組むことになったか、その経緯については彼らも立ち止まって考えてみるべきだろう。MicrosoftとAppleは最大の事例だ。しかし、FacebookとTwitterも、検索の巨人がソーシャル界に参入したおかげで共通の土台を見つけつつある

これらすべてが、テクノロジー界に魅惑的状況を作ろうとしている。一方の側にGoogleがいる。もう一方の側には事実上他の全員がいて、新メンバーが日毎に増えている。そしてこの側には、あらゆる状況下で互いに憎しみ合うであろうライバルがひしめきあっている。しかし、ここでは同盟を組んでいる。敵の敵は味方だ。

[画像提供:New Line Cinemas]

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(翻訳:Nob Takahashi)