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jig.jpがjigbrowser+でスマートフォン向けブラウザー市場に参入

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いわゆるフィーチャーフォンでの「フルブラウザ」として人気のアプリのjigbrowserは累計で1,000万ダウンロードまで広がったのだという。特徴的だったのはjigletというプラグインで、ブラウザーの域を超えて、さまざまなアプリケーションとして機能するところが画期的だった。ブラウザーとしてだけでなく、メーラーやスケジューラーなどとして機能するのだ。なにもブラウザーがそこまでできなくてもと考えてしまうが、操作性は非常に高いものだった。そして今日、Javaに対する高い技術を持っていたjigbrowserを開発するjig.jpがスマートフォン市場でのブラウザーアプリへの参入を発表した。

今日からβ版がリリースされるjigbrowser+はアンドロイド向けのアプリだが、それまでのjigbrowserとは実装が異なり、ソーシャル性を高めている。たとえば、自分がみているウェブサイトを電話帳に登録している友人にシェアするといったことが簡単になる。jig.jp代表取締役社長の福野泰介氏が言うには「今後、ネイティブアプリがHTML5化してブラウザーアプリとなっていく。それをいち早く実装して広めていくためにも、ブラウザー上で機能を実現していく。そしてChrome OSのようにすべてがブラウザーで完結できるようなことになったときのことを考えて取り組んだのが、ブラウザーとソーシャルの組み合わせだった」と語っている。

現在は電話帳とブラウザーを融合しているが、今後はFacebookコネクトなどとの融合も考えられるという。ただ、いまはさまざまなユーザーがフィーチャーフォンからスマートフォンへと乗り換える中で、シンプルなかたちでブラウザーを使ってもらえることを目指しているという。

ソーシャルブラウザーといえば、RockMeltのようなものを思い浮かべるが、福野氏はそうではないという。jigbrowser+では最終的にはブラウザーOSのようなものとして機能することを目指しているという。たとえば、現在のモバイルのブラウザーではプッシュ技術のようなものを実現できていないし、あるいはグーグルが推し進めるアプリケーション連携のWeb Intentsのようなものも実現できていない。そういった環境をいち早くブラウザーとして実現していこうということだ。そうなったときには、端末上のローカルな機能とウェブとが融合していくことになる。そのプラットフォームとしてのjigbrowser+を考えているようだ。

このアイデアは当初のjigbrowserにも似ているのかもしれない。jigletのようなアプリケーションを稼働させられたjigbrowserはある種のプラットフォームとして機能していた。それを改めてスマートフォンの世界でもウェブアプリケーションという形で実現していくのだろう。

ただ、jigbrowser+を広めていく上での課題は大きいだろう。たとえば、フィーチャーフォン時代には“フルブラウザ”を提供する事業者は数が少なく、競争はほとんどなかった。確かにフィーチャーフォンにデフォルトで実装されいてたブラウザーは存在したが、最終的な価格面(NTTドコモの場合)では、たとえ有料だったとしてもある程度のユーザーにとってはその恩恵に預かることができた。

しかし、スマートフォンでは、デフォルトのブラウザーも存在するし、当然、競合するブラウザーも多数出てくる。グーグル自体もChromeをAndroid向けに投入してきている。もちろん、ある程度のユーザーを獲得したDolphin Browserのような成功例もあるので、ダウンロードされないわけはないのだが、その競争はフィーチャーフォン時代とは比べものにならないだろう。この点については、福野氏は機能面での優位性を語る。特にAndroidのデフォルトのブラウザーは機種によって使い方が異なっていることがあるのだそうだ(これは僕は未確認だ)。また操作性もなるべくシンプルなものにしていくという。とはいえ、スマートフォンでもパソコンのようにブラウザーは自分でインストールして使うものだという意識がユーザーに芽生えれば、競争もいい結果をうむことになるだろう。最終的にはユーザーにとって使いやすいものが残る。

そしてもう1つの問題はブラウザーからどうやって収益を上げるかだ。フィーチャーフォン時代は月額630円というサブスクリプション型の課金で収益をあげられていた。それはこういった課金体系がフィーチャーフォンで一般的だったから成立できたわけだが、スマートフォンではまだ一般的ではない。今回のβ版は無料で提供されているが、フィードバックを受けながら正式版ではプレミアム会員向けの機能などを提供して課金をしていくということだが、フィーチャーフォン時代のように簡単ではないだろう。

と、こういった課題は残るが、製品としてのjigbrowser+はインターフェイスは秀逸で、デフォルトのブラウザーに比べて機能が豊富なのにも関わらず、直感的で操作しやすい。Androidユーザーであればダウンロードして試してみるといいだろう。目玉となるソーシャル機能を使ってユーザー同士でページをシェアする機能については、彼らが動画を作ってくれたのでそれを掲載しておこう。