クラウドソーシングのLancersがプロジェクトチームに仕事を依頼できるサービスを開始

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Lancersは鎌倉に拠点を構えるスタートアップのリートが提供するクラウドソーシングで、デザイナーやエンジニアだけでなくAmazon Mechanical Turkのようなちょっとしたタスクをお願いするのにも使えるサービスである。Lancersは1年ほどまでは月間の仕事の依頼数が800件程度だったのがこの2月には月間3,000の依頼数となり件数ベースでは3.7倍も成長している。仕事の取り扱い総額も、現在はこのサービスが始まって累計で今日時点で5億8,000万円弱で、1年ほど前は3億円程度だったので、この1年で2億8,000万円程度の取扱額があったという(この数字は決して多いわけではないが)。

このLancersが今日からそれまでの個人への仕事依頼だけでなく、チームへの仕事の依頼ができるLancersエキスパートというサービスを開始する。LancersエキスパートはLancersの64,000人の登録会員の中から本人確認や機密保持、一定の業務実績などの審査を経た認定会員に仕事を依頼できるサービスだが、実際の仕事を請け負うのはエージェント会員というプロジェクトマネージメントができる会員である。

具体的に説明すると、たとえば、あなたが企業の企画部門の人物だとしよう。あなたが思いついた新しいサービスを立ち上げるのに、外部でそのシステムを開発してくれるエンジニアやデザイナーに仕事を依頼しようとする。そのとき、Lancersのエンジニアやデザイナーに個別に仕事の依頼をしようとしたら、依頼したひとりひとりの仕事の管理をしなければならないし、当然、システム開発の知識がなければ、その仕事を依頼することもままならない。というのも、個別のエンジニアやデザイナーに細かなタスクを割り振らないといけないからだ。でも、実際は企画部門の人物だとその業務をこなすことは難しい。だから、Lancersに登録しているエージェント会員というプロジェクトマネージメントをこなす会員にこういった業務を依頼して、実際のシステム開発の部分はエージェント会員からエンジニアやデザイナーに仕事をお願いするというフローになっている。

これならば、外部にシステムを開発してくれるチームを抱えなくても、都度ごとにプロジェクトチームが立ち上げられる。しかも企画部門の人からすれば、システム開発の責任については、エージェント会員(この会員は一般にはシステムインテグレーターのような企業だ)が負ってくれるので、企業にシステム開発を発注するのと同じ考えで仕事を進められることになる。

また、Lancersは仕事を依頼する場合に、クレジットカードや銀行振込でエスクロー払いとなっている。なので、大きな業務を依頼するケースでは仕事を依頼する側は、請求書払いができない。だが、Lancersエキスパートであればエージェント会員との個別の契約となるので、請求書払いも可能となる(エージェント会員から認定会員への支払いはLancersの通常の支払いに従う)。

スタートしたばかりのサービスだから実績があるわけではないので、これがうまくワークするのかはこれから次第だが、エージェント会員がどれだけ仕事をうまく進められるかにかかっていると考えられる。現在エージェント会員も募集しているようだ。

Lancersは2008年にクラウドソーシングで人が生活できるような仕事環境を提供しようと思い立ち、ニフティに務めていた創業者で代表取締役社長を務める秋好陽介氏がスタートさせた。当初はロゴの制作のような簡単なものからスタートしているが、いまでは、エンジニアに時給で仕事を依頼するという高度なことまで可能になっている。これは仕事をしている時間のマウスやキーボードの動き、画面キャプチャーといったことで管理するのだという。逆にデータ登録のような単純作業もある。そして冒頭で述べたようにサービスはいまのところ成長中だ。

プロフェッショナルなクラウドソーシングの分野では最近はOK WaveのAbilieなども登場しているし、先日記事にもしたエンジニアにフォーカスしたCrowdWorksなども出てきている。