テレビのリモートアンテナ&DVRを提供するAereoが放送局からの訴状に答える“君たちの訴件には実体がない”

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わずか2週間前に、本誌の前編集長Erick Schonfeldが、Barry Dillerと彼が率いるIAC社の記者会見に出席し、そこで彼らの最新のメディアテク企業Aereoをプレゼンされた。簡単に言うとAereoは、テレビ放送をブラウザにストリーミングし、クラウド上にDVRを提供する。その中心的な技術は、そのときのErickの記事によると、“テレビアンテナをミニチュア化してそれらをネットワーク上の機器装置に搭載すること”、だ。そのクラウドサービスは、放送されているチャネルを月額わずか12ドルでストリーミングするから、アンテナの大小を問わず、旧マスメディア勢力にとっては脅威だ。

今日(米国時間3/1)、その旧勢力に属する3社、Fox、Univision、そしてPBSを中心とするグループが、2つの別々の訴訟をAereoに対して起こした。この2つのグループは、ニューヨーク市のマスメディア勢力の大半を代表している。告訴の趣旨は、Aereoが放送企業の著作権を侵している、というもの。同社のテクノロジは合法的な抜け穴としての基準を満たしていない、という。放送局側が求めるのは、Aereoの事業に対する裁判所命令による差し止めだ。さらに放送局側は、New York Timesの報道によれば、“Aereoが著作権法に違反したことから生じた”被害に対する補償金も求めるらしい。

Barry Dillerは旧メディアの羽毛が逆立つのを見て、いつも楽しむほうだから、こうなることは織り込み済みだろう。同社は同社による旧マスメディアとインターネットの交差を“ライブのテレビ放送とインターネットがついに交わる”と表現している。それだけのものが、やすやすと守旧勢力に見下げられてくたばるとは思えない。しかもAereoは数週間後にはニューヨークのブルックリンに展開する予定だ…そのきわめて安い料金で。

旧メディアの破壊はこれまで何度も何度も試みられたが、その多くが失敗した。テレビ会社は法律を武器に彼らを泥沼に沈めることができたからだ。その体制に挑むと、ほとんど必ず訴訟される…このパターンがまるで永遠のように続いている。

訴状はScribdで読むことができるが、放送会社側の基本的な主張は、一億総白痴化装置の上に付いている兎の耳が大きいか小さいかは関係ない、というものだ:

Aereoがいかなる技術的小細工を弄しても、あるいはいくら、高性能な“兎の耳”にすぎないと主張しても、放送の再送信をしたい者はそれを放送者の許可を得たときのみなし得るという、著作権法の原則を変えることはできない。単純に言えば、Aereoは無認可のインターネットデリバリサービスである…

という次第だ。Aereoは自らの無罪を信じている。個々の会員たちはアンテナの集合にリンクしているのであり、paidContentのJeff Robertsが指摘しているように、Cablevisionが、リモートのデジタルビデオ録画という同様のサービスで無罪になった判例があるからだ。そのときは控訴審で、“公共的な送信は行われていない、と認められた”のだ。

しかしこの問題は、本当に法廷で決着がつくべき問題なのか。次は訴状に対するAereoの応答を見てみよう。その要点は、「Aereoは無罪を確信している。放送会社の側の立論には“本案がない”*と見なす。では法廷でお会いしましょう。お読みいただいてありがとうございます」、である〔*:doesn’t think the broadcasters’ position has “any merit”—訴えの実体(==原告の実害実損)がない、とAereoは見ている(有料放送は扱わないから)。本やCDのコピーを配布するのなら、出版社等に実害実損がある、と言えるが。〕

本日、二つの放送者グループが、ニューヨーク南地区において、Aereoに対する二つのそれぞれ別々の連邦訴訟を起こした。訴因は、Aereoが、リモートアンテナとリモートDVRから消費者がテレビ放送にアクセスできる技術を、一般に提供することによって、彼らの著作権を侵害する、というものだ。Aereoは、放送者たちのその立論が訴件の本案を有するとは思わないので、本件の全面的かつ公正な公表を望むものである。

消費者がアンテナからテレビ放送にアクセスすることと、テレビのコンテンツを個人的利用のために録画することは、法により認められている。放送信号のデジタル化やデジタルビデオ録画(DVR)といった技術革新により、消費者のテレビへのアクセスはより容易になり、また高品質になっている。Aereoが提供する技術は、消費者が自分のクラウドDVRと自分のリモートアンテナを使ってテレビ放送の信号を、どこにいても、また携帯電話やタブレットやテレビ受像器やラップトップなど何を使っても視聴できるように、するものである。

さて、法廷はこの訴えをどう判断するかな。

画像出典: Project-Pak

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))