Zynga、Facebook(!)を使って独自ゲームプラットフォームを公開 ― 他社ゲームも

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果たしてZyngaはFacebookを離れてゲーマー向け自社サイトを始めるのか? そんな企てはここ数年来噂され続けてきたが、今日その答えが見つかった。イエス、そしてノーだ。イエス、Zyngaはゲーム用自社サイトを始める。しかし、ノー、ZyngaはFacebookを離れない。

少なくとも当分の間は。代わりに同社がスタートする新しいプラットフォームは、自社ゲームに加えて他のデベロッパーのゲームにも場所を提供する。そしてユーザーはFacebookのIDでログインし、Facebook Creditで支払う。

このサイト、Zynga.comは、ソーシャルゲーマーの夢だ。Zyngaがこれまで実験、微調整を続けてきた様々なタイプのソーシャルチャンネルがすべて揃っている。いやそれ以上だ。Facebookの友達を引っぱり込むだけでなく、Facebookで繋がっていない人たちとも、このサイト上では友達になることができる。とにかく一緒にプレイしたい人、それをZyngaでは「zFriends」と呼ぶ。

ゲーム友達は皆ソーシャルチャンネルに現れる。ソーシャルストリームにはそのゲームにいる友達の活動がすべて表示される。ユーザープロフィールはFacebookのそれを拡張したもので、プレイしているゲーム、様々なランキングでの順位、最近の活動、その他ゲーム向けの標準的機能を備えている。ライブチャットで他のプレーヤーと会話することもできる。

そして、地味ではあるが、Zyngaはプレーヤーのゲームでの活動を分析し、最も意味のあるものだけをFacebookに戻して共有する。

同サイトで最初に公開されるゲームは5種類。Zyngaのソーシャルおよびモバイルの最新最大ヒット作、CastleVille、Worlds With Friends、CityVille、Hidden Chronicles、そしてZynga Pokerだ。ゲームのデータは引き継がれる。Zyngaのゲームだけではない。近々他のデベロッパーのゲームも追加される。最初はMob Science、Row Sham Bow、Ca Vaの3社だ。これらのゲームはZyngaのゲームと全く同じように見える。

そこで、あらゆるソーシャルゲームデベロッパーの頭に一つの疑問が浮かぶ。収益分配はどうなるのか。すでにFacebookがCreditで分け前を30%取っている。私がCOOのJohn Schappertにサードパーティー ( それとも4thパーティー?)デベロッパーとの契約条件について尋ねたところ、それは交渉による、かつ非公開であるとだけ言った。つまりは、Zyngaがさらに分け前を取るビジネスモデルだということだ。このことでデベロッパーによっては自分のゲームを持ち込むことに二の足を踏むかもしれないが、Zyngaにはそれでも彼らを引き寄せるための人参がある。

一つは単純にその規模。Zyngaには現在5660万人のデイリー・アクティブユーザーと2億4690万人の月間アクティブユーザーがいるとAppDataが伝えていゆ。Zyngaはその全員をこのサイトに呼ぶことができる。これだけのユーザーがサイトにいれば、他のデベロッパーにも彼らを取り込むチャンスが広がる。たった今、デベロッパーたちは、Facebookの写真、ビデオ、リンク等の情報を通じてしかユーザーを獲得できない。

さらにZyngaは、気の合ったユーザー同志を紹介することで、ユーザー、デベロッパー間の関係も意味のあるものにしようとしている。ユーザーのデータ、例えばどんな種類のゲームをやっているか ― FarmvilleでもWords With Friendsでも ― を見て、zFriendsになるよう推奨する。彼らが発見したこと、それはCTOのCadir Leeによると、ユーザーはゲームの全参加人数のことはあまり気にしていないということだ。ユーザーはふさわしい人と一緒にプレイしたいだけなのだ。同社が何年にもわたるゲーム開発を通じて集めたデータによると、つながっている人の多いユーザーほど、ハマる率が高い、と彼は言った。

「一方向の対話でもある程度の影響を受けるが、相互作用による影響はもっとずっと大きい。対話のパターンが確立されてくるのだ」。例えばFarmVilleで、「もし私があなたの農地に行って作物に肥料をまけば、あなたも私のところに来て肥料をまいてくれる可能性は高い」と話す。彼によると、なぜか6という数字がつながりに関して特別なマジックナンバーになっている ― 6人以上になってもさらにハマるが、それほどではない。

このサイトの基本的な考え方は驚くべきものではない。しかし、Facebookの統合とサードパーティーの参加は、同サイトを特別なものにしている。今後Zyngaは、二つの大きな問題を考える必要がある。モバイル ― Zyngaは自社ネットワークをモバイルに拡張して、例えばAppleのゲームセンターをはるかに凌ぐものを作れる。もう一つは、もちろん、Facebookのことだ。Zyngaは主要の個人認証と支払いサービスにFacebookを使うことが、数年前に結ばされた契約によって縛られている。しかし永久に続くわけではない。Zyngaはいずれ、Twitter、Google+、その他どのプラットフォームの認証サービスでも導入できるようになる。今回のサービス開始は、その方向への第一歩と言えるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)