デザイン変更を終えたDropboxのHouston、将来計画を語る

次の記事

Nike、Foursquare、VEVOなどがFacebookのTimelineアプリケーションに参入。アプリケーション数は既に約3000本

Dropboxの将来についてあなたがどう考えていようとも、今年のこの会社は勢いに乗っている。先週の大きなデザイン変更でナビゲーション、検索、写真を一新したことを受け、CEOのDrew Houstonが昨夜(米国時間3/11)SXSWのステージに立ち、同社の創成期と未来について語った。

まずニュースをいくつか。昨年同社が利益を出したことを彼は語った。約5000万人のユーザーの96%が無料バージョンを使っているにもかかわらず。そして彼は、昨秋2億5000万ドルの大型ラウンドを完了した時に、Arrington[元TechCrunch編集長]が聞いていた40億ドルの評価額の話を認めた。売上については話さなかったが、有料の大容量プランに移行する無料ユーザーが増えていると言った。

「われわれのようなサービスの仕事は、すべてを束ねること」、そしてウェブやモバイル機器を通じて情報共有する際の中心になることだと彼は語った。消費者向けにクラウドストレージサービスを提供する会社は他にもあるが、使いやすく、プラットフォーム無依存なシステムは誰も作っていない。どの会社もそれぞれ守るべき縄張りがあり ― iOS等 ― 優秀なエンジニアは他のもっと中核の製品に集中している、と彼は語った。

今回のデザイン改訂は、ちょっとした見映えの変更のように見えるかもしれないが、将来に向けた計画の重要部分を成している。ちょっとした使いやすさの積み重ねと、保存データ量の増加(巨大な写真ファイル等)によって、数百万人の無料ユーザーの誰かが、突然料金を払い始めてもいいと思い立つかもしれないのだ。

上端の新しいアクション・ツールバーには、ファイルを名前、日付、サイズ、種類毎に並べ変えるための簡単なメニューが表示されている。ドキュメントを選択すると、ダウンロード、削除、名前の変更、移動、コピー、旧バージョンの確認等ができる。マウスでの操作を好む人のために、右クリックメニューにも同じ機能が入っている ― さらにドラッグ&ドロップと複数ファイル選択によって、一括操作が従来のチェックボックス方式よりも早くなった。筋金入りユーザーのために、ホットキーも用意されている(「?」を押せばメニューが表示される)。

写真はFacebookのあらゆる新しい使い方を生むきっかけになったが、Dropboxも独自のやり方で同じ方向に進んでいる。新しいライトボックス型フォトビュアーを使えば、あらゆる場所で保存した画像ファイルを楽しむことができ、サムネイルプレビューによってファイルを開くことなく内容を見ることができる。

検索ボックスはホームページに組み込まれ、ファイル名をタイプするにつれてリアルタイムで表示が更新される。

「私たちは人々の生活をシンプルにすることを心がけている」とプロダクト責任者のJeff Bartelmaが変更についての議論の中で言った。「今回のデザイン変更では、Dropboxをウェブ上でもコンピューター上と同じように使いやすくしたかった。自分のファイルをどこからでも表示、閲覧、共有するもっと良い方法を、何百万という人たちが必要としていた。そしてこれは、今年われわれが提供するであろう多くのものの第一段階にすぎない」

では次は何か? Houstonはそれについて昨日はあまり語らなかったが、彼と先月話した時に、今年の計画についてもう少し詳しく聞いた。彼は私にこう話した。2011年は会社を軌道に乗せることが第一だった ― 資金を調達し、社員を増やし(トップクラスのエンジニア数人を含む)、事務所を用意し、Crunchiesアワードで優勝し、最近大型買収を行った、等々 ― そして今年は製品で勝負する年になる。デザイン変更、そして興味深いのが、デベロッパー用プラットフォームだ。現在デベロッパーがDropboxを使う方法はわずかしかないが、ウェブとモバイルをより密に連携する統合が予定されている。写真や音楽などのメディアを保存、共有する方法。デスクトップおよびAndroidテバイス向けに提供開始した自動写真共有サービスは(このHTCへの統合も)その早期段階の実例と言える。

すべてが、つい数年前とは大きく変わっている、とHoustonがインタビュアーのKara Swisherに語った。本誌は以前彼の物語を詳しく報じた。以前のスタートアップ、ボストンからの移転、シリコンバレーのエンジェル投資家との資金調達の過程、等 ― 下のリンク先のビデオインタビューを見てほしい。しかし、昨日の話の中である逸話が飛び出した。今や伝説のスティーブ・ジョブズとのミーティングだ。

「Appleと金額の話はしていない」と昨夜彼は、一千万ドル単位での買収の噂を否定した。「本社を訪れて
役員室に通されるとそこにスティーブがいた。ざっくばらんに話をして、彼はわれわれがすばらしい製品を持っていると言い、Appleが巨大なスタートアップのようであることを話してくれた。われわれは、会社を売るつもりがないこと、とてもすばらしい経験をしていることを明確に言った。私は本当にうれしかった。つまり、当然われわれは大のAppleファンでだったから。それでも会社を作りたかったし、それは人生の中で他に代えられないことだった」

「いけてるスティーブ、くそッたれスティーブのどちらかがいる、と聞いていた。だから彼にそう言って、息を止めてスイッチが入るのを待った。すると彼はかかとで立って前後に揺れながら、ちょっとばかりわれわれを挑発し始めた ― 『君たちのは機能、製品じゃない。複雑な操作はできないだろう』」

「それでも彼はわれわれに気を遣っていた。単にちょっかいを出しただけだと思う」

【関連記事(英文)】
On Pitching Dropbox: “Tom Cruise In Minority Report Is Not Carrying Around A Thumb Drive”

Drew Houston: “Dropbox Users Save A Billion Files Every Three Days”

How Dropbox Got Its First 10 Million Users

Houston: “In 18 Months, You Are Going To See Little Dropbox Buttons Everywhere”

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)