PayPal、ついに店内へ。小規模店向き国際プラットフォームを提供開始

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今われわれはサンフランシスコで行われているPayPalのイベントに来ている。電子支払いの巨人は、その小規模店舗向け支払いソリューションを正式に公開した。このニュースはここ数週間徐々に漏れ出していた。同社が小店舗向け店内支払いシステムの公開を準備していたことはLeena[Rao]が先週報じたとおりだ。そしてここにPayPal Hereが発表された。これがどんなテクノロジーなのか、まだ正確なところは明らかにされていないが、今日はっきりとわかったのは(たとえ明示的でないにせよ)PayPalがSquareに標的を絞ったことだ。

それも当然、Jack Dorseyのモバイル支払いソリューションは最近爆発的に伸びている。しかしPayPalは、その支払い業界での歴史と経験によって、ライバルより優位に立っていると思っている。14年間に1億人以上の利用者を集め、190ヵ国以上で運用しているPayPalの持つネットワークは相当に大きい。PayPalの新しいグローバル支払いソリューションが、ほぼあらゆるタイプの支払い方法に対応している点も重要だ。

しかし、PayPalの新しいカードリーダーは、Squareの四角形に対して文字通り三角形だ。他と同様この三角形のアドオンはスマートフォンのヘッドフォンジャックに差すだけだ。店員はこの親指サイズのカードリーダーにカードを通すだけで支払いを処理できる、あるいは ― これが目玉であるが ― スマートフォンのカメラでカードをスキャンするだけでもよい(Card.ioの技術による)。店はモバイルアブリを通じて直接請求書を送ることもできるし、当然、PayPalも受け付ける。カードリーダーには、安定してカードを通すための「小さな翼」も内蔵されている。

店舗は申請すればビジネスデビットカードをもらえて、預金の入出金に使えるほか、認められた購入について1%のキャッシュバックを受けられる。PayPal Hereはカードのスキャン1回について2.7%の手数料を取る。マスコミはこの率が高いと指摘したが、PayPalは1%のキャッシュバックがあるので差し引きでは手数料は1.7%になるとすかさず応じた。

発表の締めくくりとしてPayPalは今日、iPhoneアプリのアップデートを公開した。人気の消費者向けアプリに「ローカル」機能が追加され、位置情報を使用して地元でPayPalの使える店を探すことができる。新しいアップデートによってユーザーは、アプリを起動し、店に来ていることを店員に告げると、店員はすでにPayPalシステムに入っている客の写真と名前等の情報を見つけることができるので、これだけでOK、財布もカードも必要ない!そう。昨年導入されたSquareのCard Caseと全く同じしくみだ。

これは、PayPal Hereの非常に強力なパートナーになる可能性を秘めている。PayPalは実質的にNFC(SUICA方式の近距離無線通信)やQRコード等あらゆるモバイル支払い技術を回避することができ、客のスマートフォンの位置情報機能と同社の巨大なネットワークだけあればよい。PayPalのモバイル担当副社長、Dave Marcusが今日言ったように、同社が消費者向けiPhoneアプリを既存ユーザーに対して「非常に強力に」推進していくことを考えればなおさらだ。もしPayPalがこのアプリの普及に成功すれば、小店舗にとって支払い処理はさらに楽になるだろう。

今日PayPalは、PayPal Hereを数千ヵ所の店舗に出荷し、今後数ヵ月のうちに全面大規模展開していく。PayPalはこれを「game changer」[大変革を起こすもの]であると信じている。プレゼン中でも繰り返しこの言葉を使っていた。高速支払い、24時間サポート、PCIコンプライアンス等、ここ数年PayPalはさまざまな準備を進めてきた。PayPalが小規模店舗分野に進出するのは時間の問題ではあったが、今彼らはその華々しいスタートを切ろうとしている。

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(翻訳:Nob Takahashi)