George Dyson

ジョージ・ダイソン、最新の大著、「チューリングの大聖堂―デジタル宇宙はいかに建設されたか」を語る

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今年最大のテクノロジー関連の書籍かもしれない。その本はGeorge DysonTuring’s Cathedral: The Origins of the Digital Universe〔「チューリングの大聖堂―デジタル宇宙はいかに建設されたか」〕 だ。

この本ではデジタル・コンピュータの数学的基礎を築いたアラン・チューリングというよりむしろ、コンピュータと水爆を同時に開発したプリンストン高等研究所の小人数の科学者チームの驚くべき物語が中心となっている。その中でも特にハンガリー生まれのユダヤ系アメリカ人で数学と物理学の天才だったジョン(ヨハン)・フォン・ノイマンの貢献が詳しく紹介されている。ノイマンはデジタル・コンピュータを開発したチームを指導したばかりでなく、コンピュータの利用を通じて水爆の開発でも決定的な役割を果たした。

著者のジョージ・ダイソンは私のインタビューに対し「〔ノイマンらのチームは〕デジタル・コンピュータを開発するために軍から資金提供を受け、その見返りに水爆を提供した。いわば悪魔と契約した」と説明した。ダイソンによればノイマンは「要するにこの兵器(水爆)を作ってやるからマシン(コンピュータ)をよこせということだ」と口にしていたという。Dysonによればこのチームはわずか12人で100万ドル以下の予算で目的を達したという。究極のリーン・スタートアップともいえるだろう。

〔ジョージ・ダイソンの父は著名な物理学者のフリーマン・ダイソン、姉は著作家でICAAN創立時に会長を務めたエスター・ダイソン。ジョン・フォン・ノイマンは数学、量子力学、経済学、ゲーム理論、気象学、コンピュータ設計などの分野で非常に重要な業績を上げた「万能の天才」として知られる。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+