Chrome、たった1日だが世界一のパソコンブラウザに–モバイルではOperaとデッドヒート
Googleは驚くほど短時間でChromeを主要なブラウザにすることに成功した。StatCounterのデータによればChromeは、初めてIEを抜き、たった1日ではあるが世界でもっともシェアの高いパソコン・ブラウザとなった。
3月18日にChromeは世界一になったものの、MicrosoftのIEが翌日には首位を奪い返した。興味深いのは、Chromeのシェア拡大の要因がインド、ロシア、ブラジルでの人気にあることだ。これらの地域ではChromeがすでにトップシェアを得ている。
これに対してアメリカ、中国、ドイツではChromeはIEないしFirefoxに続く2位か3位だ。
StatCounterが1ヶ月にわたって300万サイトの150億ページ・ページビュー(うちアメリカが40億PV)をモニタした結果によれば、興味ふかい傾向が2つ発見された。
下のグラフでわかるとおりChromeのシェアとIEのシェアの増減はぴったり釣り合っている。これに対して他の主要ブラウザ、Firefox、Safari、Operaはほぼ一定のシェアを保っている。
またChromeのシェアは週末に増えている。これは会社では今だにIEが優勢だが、自宅ではChromeが使われているということなのだろう。
Chromeは企業の中に入り込むのに苦闘しているともいえるが、ITの主導権が社内IT部門から一般ユーザーに移りつつあるトレンドを考えると、Chromeが企業内利用でも優勢となる日は近いかもしれない。
一方、インド、ロシア、ブラジルなどの新興IT市場の動向がますますITプロダクト利用動向を左右するようになったことも見逃せない。これはデベロッパーのプロダクトの企画にも大きな影響を与える要因となるだろう。
アップデート: 以上の統計はパソコンのみが対象だった。モバイルでの事情はどうなっているのかとStatCounterの最近のデータを調べてみた。すると先月、AndroidがついにOperaを抜いて世界最大のモバイル・ブラウザとなったことが発表されていた。しかし昨日までの今月の数字を見ると、OperaがAndroidをごくわずかの差で抜き返している。モバイル・ブラウザはパソコンより競争が激しいようだ。あるいはパソコンに比べて市場が細かく分断されているということかもしれない。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)