Impossible Software、ビデオ編集の世界で不可能とも思えるスゴ技を実現

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cokeImpossible Softwareがプロダクトの提供を始めてからしばらくの時が流れた。サービス開始は2008年のことだった。注力分野はビデオのリアルタイム編集で、とくにビデオの中に写真や、あるいは別のビデオを配置するといった分野だ。話がお分かりになるだろうか。ある動画に、最初は映っていない写真やビデオを組み込んでしまうという技だ。もちろん他にもこうしたプロダクトを展開する企業はある。しかしここでご紹介するImpossible Softwareのプロダクトのようなものは、これまで見たことがないものだと思う。

理解してもらうのに一番の方法は、こちらにあるデモや、今年のDLDで行ったインタビューをご覧頂くことだと思う。

内容は以前の記事などを見てもらうのが良いと思うのだが、今回、このImpossible Softwareが一連のプロダクトおよびAPIをリリースし、また大手顧客の存在も明らかとなった。プロダクトは100% HTML5で作られており、iPadのブラウザでも動作させることができる。これまでの類似プロダクトにはなかったことだ。一般消費者向けのプロダクトも間もなくリリースされる予定だとのこと。

動作の仕組みを試してみたいという方にはこちらをご覧いただこう。CokeがスポンサードするTechCrunchのビデオだが、これをご覧になったことがあるだろうか。おそらくないはずだ。これは、本記事のために、いくつか選択可能なブランドからCokeを選んで作成したものだからだ。画像をクリックすればご自身でもお試し頂ける(訳者注:ぜひお試しを)。

共同ファウンダーのClaus Zimmermannがパートナー企業のTorsten Appelを抜けて、ニューヨークでのオフィス運営を行うことになっている。他にはハンブルグ、ボストンにオフィスがある。写真は9人のスーパーギークにより運営されている。

同社の持つコアテクノロジーは、全機種間で適用可能な動的リアルタイムビデオ編集だ。Lars Hinrichs(Xingのファウンダー)が運営する投資機関であるCinco Capital、およびCorporate Finance Partnersから出資を受けているが、これまでのところの調達額はわずか200万ドルだ。

同社が対象とするビジネスおよびクライアント領域は4つある。まずビデオ広告分野。そしてサービスを直接に、あるいはOEMやAPIで用いる分野。またセミプロたちによるサービス利用。そして一般消費者の利用といった領域だ。

実際の利用例として示されているのは広告業界向けのものだ。deichmann.comという靴販売会社向けに作成したキャンペーンビデオ(訳者注:ちょっと感動しました)だ。小売店のサイトで閲覧者が選択した靴をリアルタイムでフィーチャーして広告ビデオを表示する。これはなかなか面白い仕掛けだ。革新的とまでは言えないかもしれない。しかしこのキャンペーンの中だけでも216万の組み合わせがあって、それぞれのプロモーションをリアルタイムで生成できるのだとのこと。確かに素晴らしいものだと言えると思う。

またImpossibleはB2B用のSaaSサービスも展開しており、たとえばseambi.comは下の画像でわかるようなスタイルでサービスを利用している。

一般消費者およびセミプロ向けには、間もなくHTML5で実装されたビデオ編集用ウェブアプリケーションが発表される。ImpossibleによればWeVideoなどと競合関係になるものだそうだが、異なるのはHTML5によって実装されていてFlashが使われていないことだ。これによりタブレットでもデスクトップブラウザでも問題なく利用することができるわけだ。

消費者向けのプロダクトでは簡単なグリーティングカードを作成するのにも使えるだろうし、またもう少し本格的なビデオ編集ツールとして活用することもできるだろう。

TechCrunchではこちらもデモで触ってみた。出来栄えはなかなか見事だ。ビデオ内のある部分をクリックすると、即座にそこに写真やビデオが挿入されるのだ。これがウェブアプリケーションで実現されるというのは本当に驚いてしまう。

消費者向けアプリケーションをリリースして、Impossibleがどういった方向に進んでいくのか。非常に興味深いサービスだと言えよう。

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(翻訳:Maeda, H)