エンジニアのためのポートフォリオ作成サービスhat.ioが登場
ここのところエンジニア支援のサービスが同時多発的に起きているような気がするのだが、新たにエンジニアのポートフォリオを作成するサービスが本日リリースされた。hat.ioはリクルートのメディアテクノロジーラボが提供するサービスで、エンジニアがこれまでどんな仕事をしてきたのか、つまりエンジニアのプロフィールを可視化しようというサービスである。いわば、エンジニア版About.meというわけだ。
hat.ioではエンジニアが「どんな仕事」で「どんなアクション」に(「何を使って」)携わった行なったのかということを登録する。具体的には、「Facebook」の「コード書き」に「PHP」を使って携わったというようなことを登録することになる。こういった情報によって、その人がどんな仕事をこなしてきたのか、どんな技術に精通ししているのかが可視化されるようになる。関わった仕事はURLを入力するように促しているので、一般的には公開されたウェブのサービスを前提としているのだが、URLの入力は必須ではない(守秘義務があるものは入力しないように)。
一方で、興味深いのは、このhat.ioはURLが情報として入力されることで、そのURLのプロダクトが誰によってどのように作られたのかというのがわかるようになることだ。一般にあるウェブのサービスが誰によって作られたのかは、語られることはあまりない。映画やテレビ番組などはエンドロールで制作者がわかるようになっているのが一般的だが、ウェブのサービスはそういったことが慣習化されていない。なので、hat.ioがもし多くのユーザーに使われるようになったのだとしたら、携わった人の一覧が見られるようになるのかもしれない。
ただ、あるサービスがどの言語やどのツールで作られているのかの詳細がわかってしまうと、セキュリティ上のリスクがあるのではないか懸念もしてしまう。それに対しては、hat.ioを作ったリクルートメディアテクノロジーラボの小林賢司氏が言うには、使用しているソフトウェアの細かいバージョンを明らかにするわけではないので、問題はないのではないだろうと語っている。
リクルートがエンジニアの職務経歴書のようなものをサービスとして提供するということは、即、転職活動に結びつけたサービスなのではないかと考えがちだが、小林氏は将来的にはそういったものも考えてはいるが、それを提供することが目標ではなくて、エンジニアのスキルがちゃんと可視化できることがまずは目標だという。あくまでもエンジニアに使ってもらえるサービスを目指したいということだ。自身もATNDなどのプロダクトを作ってきたので、プロダクトを開発する目線はあくまでもエンジニアとして見ているということなのだろう。
エンジニアのプロフィールを作るサービスは、日本では先週もお伝えしたForkwellがあるし、Qiitaなんかもある種のエンジニアのスキルを可視化したサービスだと言えるだろう。海外ではcoderwall、Geekli.stなんかがエンジニアにとってのプロフィールサービスとなっている。