スマートウォッチPebbleがKickstarterで200万ドルを集めた理由

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スマートウォッチPebble は、iPhoneやAndroid携帯の端末になれるお利口なデバイスで、(わざわざこれを言うのもなんかヘンだが)時間も分かる。ファウンダのEric Migicovskyの脳に数週間前にひらめいたアイデアだが、今や200万ドルも資金が集まっている。しかも、Pebbleを作っているInPulse社は、プロジェクトの資金としてわずか10万ドルを…Kickstarterで…募集しただけなのに。

200万ドルは、ウォッチそのものの力だけではない。もちろんそのデザインもクールだが、何よりもすごいのはKickstarterと、そこにおけるクラウドファンディング(crowd-funding, 大衆投資)の力だ。

この信じられないようなサクセスストーリーの背景を知りたくて、Migicovsky氏にインタビューした。以下が、その要約だ:

TechCrunch: どんなチームがどうやってこれを作ったのですか?

Eric Migicovsky: チームの中核メンバーはカナダのウォータールー大学の連中。ぼくの専攻はシステム設計工学だ。

Pebbleは“4年の苦労が一晩で実った”というタイプのサクセスストーリーの典型だ。スマートウォッチの研究は4年目になるが、それが離陸したのは最後の二日だ。アイデアは、ヨーロッパで工業デザインを勉強していた4年前に着想した。ぼくは自転車派で、どこへ行くにも自転車だから、携帯をポケットなどから取り出さなくても、そこで起きてることが分かりたいと思った。メールやテキストを読みたいし、高価な携帯を手から落とすことを心配せずに、電話をかけたいと思った。

プロトタイプを作って友人を集めた。卒業してからも、研究開発は続けた。2011年に最初のウォッチInPulseを作り、Y-Combinatorの門下になった。2011年の終わりにウォータールーからシリコンバレーに移った。

PebbleはInPulseの進化形だ。すばらしいお客さんやユーザがたくさんいて、そのウォッチで何をしたいのかというフィードバックをしょっちゅうくれたから、そこから学んだことを積極的に取り入れた。ウォッチの上でアプリを動かしたい、デジタルウォッチのフェイスをカスタマイズしたい、などなど。設計を、ゼロからやり直した。その結果、iPhoneとAndroidをサポートして、画面はeペーパー、というスマウォが生まれた。eペーパーだから太陽光の下でもだいじょうぶ、電池寿命も長い(7日)。

TC: 最初に腕時計を考えついたのは、なぜ?

EM: 身につけるデバイスである点が、気に入っているんだ。個人的なオブジェクトが、つねに体に装着されている。人間が毎日装着するデバイスで成功したら、それは本当の成功だ、という勘がある。

TC: 急速に資金が集まったけど、意外でしたか?

EM: かなり意外だった。プロジェクトの全体で10万ドル、と見積もっていた。Engadgetに載ってから、資金が殺到し始めた。でも、目標の10万ドルは2時間で突破したから、相当すごかったね。

TC: スマートウォッチはこれまでもいろいろあったし、失敗例も多い。なぜ、これは成功したのかしら?

EM: 市場の強敵が2製品ある。研究開発は多くの人がやってるが、ぼくらはたまたまそのペースがほかの人たちよりも速かった。チームが小さいから顧客のニーズに素早く対応できるし、人びとが望むソフトウェアを作れる。

今チームはたった6人だ、すごく小さい。そして、お客さんとの距離がない。メールの返事なんか、すぐ出せる。ぼく自身、これまでメールの返事は何千通も書いた。お客さんたちとビールを飲みながら、製品を日常生活の中でどのように使っているかを聞くこともある。

TC: Pebbleの次は何?

EM: すでにそれは準備している。

それに、製造ラインを本格的なものにしたい。量産したいからね。部品はすでに注文してあるから、あとは製造ラインが動き始めればよい。

TC: Kickstarterで資金を集める人たちに、アドバイスはある?

EM: マーケティングの原則は、どこでも同じだ。易しくはない。いっぱい努力が必要だ。Kickstarterのページを完成させるのに数週間、いやもしかして、数か月はかかっている。人が読んでよく分かる価値命題を書くことを、最優先した。そのための切り口は、カスタマイゼーションだな、と決めた。

こういうプロジェクトは、車のエンジンを手押しで始動するようなものだから、売ることよりもコミュニティ作りを重視する。ぼくたちがウォッチのために書いているソフトのことを、人びとが一緒になって考えてくれるような、ハッカーからの語りかけがページには必要だ、と考えた。

また、製品がシンプルに絞り込まれ、無駄がそぎ落とされていることが、魅力と分かりやすさの鍵だ。Tシャツとかボタンとか、余計なものがあると、焦点が絞れないね。Kickstarterには、そんなプロジェクトも多いようだけど。

ぼくらは、Pebbleというすばらしいウォッチだけ、それだけだ。だから、目立つし、製品の魅力もストレートに分かる。Kickstarterマーケティングは、そういう点が重要だと思う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))