Wikipediaは運用インフラもボランティアが貢献できる–そのための環境をWikimediaが整備

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Wikipediaとその関連プロジェクトはすべて、言うまでもなく何千ものボランティアが支えている。しかしその物理的なインフラは、オープンソースソフトウェアが基盤であるにもかかわらず、その稼働を外部ボランティアが支援することは、きわめて難しかった。その作業の多くは、有給の社員が担当している。しかしここ1年半ほど、Wikipediaと姉妹プロジェクトの母体であるWikimedia Foundationはひそかに、Wikimedia Labsというものを準備していた。それはOpenStackを使う新しいプロジェクトで、Wikimediaのチームによるバックエンドのインフラの開発〜試験〜展開、それらの変更等のタスクを、ボランティアが支援できるようにするためのものだ。Wikimedia Labsは非公開ベータで昨年10月にロンチし、今日(米国時間4/16)現在もまだ非公開ベータだ。

Wikimedia Labsの目的はWikipediaのソフトウェアを開発することではなく、大量のオブジェクトの集合であるWikipediaの稼働環境、すなわち実動インフラの絶えざる改良にある。ここで今、ボランティアのコミュニティが取り組んでいるプロジェクトの例として、Wikipediaの編集をボットの集団により自動化する、OpenStreetMapをWikipediaのインフラとして使えるための整備、WikimediaのそのほかのプロジェクトにOpenStreetMapのサポートを加える、などがある。

Wikimedia Foundationの運用担当技術者Ryan Laneが今日行った説明によると、Wikipediaの初期のころはボランティアがプロジェクトのインフラにrootアクセスすることが多かった。でもWikipediaと各種姉妹プロジェクトの成長と共に、ダウンタイムは許されないものになり、インフラへのボランティアのアクセス特権を徐々に制限せざるを得なくなった。そして Laneによると、このところWikimediaは、ボランティアにrootアクセスをさせていない。“新しいボランティアにはシェルアクセスすらさせていない”そうだ。

その理由は理解できる。オープンソースソフトウェアは概してスケーラビリティが良いけれども、しかしWikipediaの場合、その全体をクラウドソース(crowdsourcing, 一般参加型)にするのは無理だ。

そこでWikimediaが今やってるのは、ボランティアが自分たちの寄与貢献を試験して文書化できるためのインフラの整備だ。そこでOKとなったアイデアは、Wikipedia本体に実装展開される。Laneによれば、これによって運用チームは初期のころのような柔軟性を再獲得するとともに、ダウンタイムなどのリスクも避けられる。

〔関連記事: Wikipediaがセマンティックデータベースの開発を開始(未訳)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))