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Microsoft、Barnes & NobleのNook子会社に3億ドルを投じてApple、Amazonに対抗へ

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調査報告:タブレット所有者の69%はテレビを見ながら同時にタブレットを利用している

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Barns & Nobleがeブック、eブックリーダー市場でAmazonとAppleに対抗していく上で強力なパートナーが現れた。Barns & NobleとMicrosoftはこの分野における戦略的提携を行うための新会社(まだ名前は決まっていない)を立ち上げることを発表した。

新会社はB&Nの子会社として設立され、同社のeリーダー、Nook関連事業のすべてと大学関連事業が移管される。Microsoftはこの新会社に対し、会社評価額17億ドルで17.6%の株式を取得するという形で3億ドル出資する。

この新体制によってB&Nはデジタル・コンテンツ、デバイス事業を完全に独立させ、最終的にはMicrosoftに売却することも可能となった。同時に現在カスタマイズされたAndroidを採用しているNookの今後の方向も注目される。

現在は単に「新会社」と呼ばれているこの子会社にはB&Nのデジタル事業と大学事業が含まれる。持株比率はMicrosoftが17.6%、B&Nが82.4%となる。

現在タブレット市場で優位に立っているAppleのiPadとAmazonのKindleにMcrosoftがWindows 8タブレットで対抗するためにカギとなるのはデジタル・コンテンツ、特にeブックの確保だ。今回の提携はまさにその点を狙ったものだ。Kindle Fire がAndroidタブレットで図抜けた存在となったのは、価格の安さ(199ドル)もさることながら、 Amazonの膨大なeブックに対してシームレスなアクセスが可能だという点が大きい。

今回のMicrosoftの投資はWindowsのモバイルデバイスにデベロッパーを呼び込むための投資としてはNokiaに対する2億4000万ドルを上回り、過去最大となる。とはいえ、モバイル・コンテンツ事業への参入のタイミングとしてはすでに遅すぎるのではないかという疑念も出る。両社の発表によれば新会社の最初のプロダクトはWindows8版のNookアプリとなるという。

Appleが今年大学部門に強く力を入れていること、当然ながらeリーダーと教育は密接な関係があること、などからB&Nは大学事業を新会社に移管したものと思われる。

Microsoftも教育部門には関心を示してきた。4月に入って、教育部門で過去最大のクラウド・サービス契約を締結することに成功している。とはいえ両社が期待するような成功を収めるためにはハードルも多い。1月にAppleは、、iOSにはすでに2万の教育アプリが開発され、150万台のiPadが学校に導入されていると発表した。それから4ヶ月経っち、さらにその間に新iPadも発表されているから、当然この数字も大きく増加しているだろう。教育界ではiPadを利用した無数のプロジェクトが動いている。

一方、両社はこれまで続いてきた著作権訴訟で和解した。プレスリリースによればBarnes & Nobleと新会社はMicrosoftとの間にライセンス契約を結び、Nookのeブックリーダーおよびタブレットの販売に関してロイアルティーを支払うこととなった。Microsoftはこれを機にB&NのデバイスのOSをWindows8ベースに変更するよう説得できるだろうか? そうでないとするとMicrosoftの出資する子会社がAndroidの開発を行うという興味深い事態となる。

この提携に関してはその他にも注目点が多い。国際化は今後のNookの普及戦略のカギとなるはずだが、まだほとんど手が付けられていない。Nookの市場シェアはIDCの調査によるとわずか3.5%にすぎない。

アップデート:両社は今日、カンファレンス・コールを行った。その内容はこちらに。.

〔プレスリリース全文は原文を参照〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+