Evernote、評価額10億ドルにて7000万ドルを調達。数年以内のIPOと、100年を見据えた成長を目指す

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Evernote Logo公式発表が届いた。スタートアップ企業という位置づけから成熟企業へと歩みを進め、そして今後100年間を見据えるため、EvernoteシリーズDにて7000万ドルを調達したとのことだ。企業評価額は10億ドルなのだそうだ。Meritech CapitalおよびCBC Capitalが今回のラウンドをリードすることとなった。今後に予定されるIPOを担いうる企業に今回のラウンドも任せたということだ。

ちなみにEvernoteは直近の資金を必要とはしていない。これまでに調達した9600万ドルはまだほとんどが銀行に眠っており、100万人の有料会員を抱えている。Evernoteの目論見としては短期の市場状況に左右されない資金を獲得したいということだった。シリーズDにより中国での市場拡大など国際的な動きを加速させ、戦略的買収プランも可能となり、さらにビジネス向け機能などを充実させたりといったことが可能になる。もちろん開発者、デザイナー、サポート要員などの獲得も容易になるだろう。

Evernoteは成熟しつつあるのだ。もちろんそれがスローダウンを意味するのではない。CEOのPhil Libinに、将来構想についてもインタビューしてみた。曰く「今回の資金獲得によって、リスクを取ることも可能になります。企業にとってもっともクリエイティブな時期を迎えることができるということです」とのことだった。

私たちの周囲に溢れる情報はますますその量を増し、「あらゆることを記憶する」というEvernoteのミッションもますます重要性を増していると言える。Meritech CapitalおよびCBC Capitalに加え、T. Rowe Price AssociatesHarbor Pacific CapitalAllen & Companyなどの投資会社が今回のラウンドに参加して、Evernoteの百年構想のサポートをすることとなった。Libin曰く「数年以内のIPOを考えています。今回参加してもらった投資会社とは、IPOに向けた準備をともにしていけるものと考えています。公開会社の資金運用も行う投資会社であり、今後一層親密な関係を保っていきたいと考えています」とのこと。

未公開企業として驚くべき評価額になったことについて、Libinは次のように述べている。すなわち、Evernoteがいままさに10億ドルの価値があるというわけではないのです。「しかし、優秀な投資家のみなさんと合意しました。つまりEvernoteが公開すれば100億ドル、あるいは1000億ドル、さらにはそれ以上の価値を持つようになるだろうということです」。

まさにこれからの成長を見据えているというわけだ。7月に5000万ドルを調達して以来、利用者数は3倍になり、4社を買収している。そして世界中にオフィスを開きつつあるところてもある。

「Evernoteは、使えば使うひど有料版に移行する人が増えるのです。使い始めた最初の月に有料版を使い始める人は0.5%もいません。しかしそこから毎月移行率が高まるのです」とLibinは言う。「Evernoteのもっとも古い利用者といえば4年前から使っていただいている人々ですが、うち25%ほどが有料版を使ってくれています。すべてまとめると100万人以上の有料利用者がいるのです」。

今回の投資に名を連ねたCBC Capitalは正式名をChina Broadband Capitalと言う。同社が投資陣に加わることにより、差し迫った中国でのサービススタートもやりやすくなるに違いない。中国でのサービスインにより、利用者はまた一気に増加が見込まれている。

ところでLibinは、公開の流れもスムーズかつシームレスなものにしたいと述べている。「IPOを行う時点でも、できる限り何も変えたくはないのです。公開前と公開後で全く違うものになるとか、あるいはIPO自体をゴールにしてしまうようなことはしたくないのです。私たちはプロダクトをより良いものとするために100%注力しています。利用者の皆さんにプロダクトを信頼してもらい、そしてEvernoteをずっと使い続けてもらうことが最も大事なことなのです。そうすれば十分な利益があがってきます。無理矢理に売上をあげようなどと考える必要はないのです。経営的にもうまくいっていて、ビジネスモデル自体が利益を産むものでかつ魅力もあるものになっていると思うのです。

Libinの話には、自分が産んだ会社へのパッションがあふれている。「Evernoteは利用者のことを本当にスマートにします。使っていただければきっと気に入っていただけると思うのです。そしてきっと有料版を使いたくなると思います」。

[Image Credit: Exame]

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(翻訳:Maeda, H)