Facebook:昨年の米国とカナダでのユーザーあたり広告売上は9.51ドルだった

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Facebookの投資家向けロードショービデオは、その大部分が友達がコーヒーを飲んでいたり、赤ん坊がローソクを吹き消したりという感覚的な内容だったが、いくつか統計データも埋め込まれていた。

同社は初めて、ユーザーあたり売上を世界の地域別にみたデータを公開した。特に興味深いグラフが1つあった。

これによるとFacebookは、米国およびカナダでユーザー1人あたり約9.51ドルの広告売上を上げた。欧州はその約半分で1人あたり4.86ドルだった。アジアおよびそれ以外の地域は、それぞれユーザー1人あたり1.79ドルと1.42ドルだった。これが示しているのは、もしFacebookが欧州、日本といった経済先進市場で地域ブランドの広告主をもっと取り込むことが出来ればこうなるという収益軌道だ。

しかし、これらの売上は季節変動やマクロ経済のトレンドにも影響される。欧州での平均広告単価は、経済低調のためにホリデーシーズンから第1四半期にかけて実は下がっている。Facebookの最新IPO申請書類による。

加えて、アジアおよび世界その他の地域では当分苦戦するだろう。そこでの経済は、米国や欧州では可能なユーザー1人あたりの消費を支えられない。さらにはFacebookが中国で封鎖されていることも忘れてはならない。当地ではSina、Tencent、およびRenrenなどのライバルが繁栄している。

Facebookの広告売上が今後数年間でどれだけ成長できるかは、主として6つの要素から影響を受ける。それらは下のスライドに載せてある。ユーザー数からエンゲージメント(サービスの滞在性と中毒性)、ターゲティング(Facebookが正しい広告を正しいユーザーに届けているか)などが関係している。

Facebookの月間アクティブユーザー数は9.01億人で、世界のインターネット利用者数の限界を考えると、成長の余地はなくなりつつある。しかし重要なのは、途上国のユーザーという〈手の届くところにある果実〉を多く抱えていることだ。頻繁なサービス変更も、短期的売上に影響する可能性がある。Facebookはページあたりの広告ユニットを過去1年で4つから7つに増やしている。

Facebookの広告全般に関して、COOのSheryl Sandbergは、同社の長期的目標は、世界7000万の企業がパーソナル化された関連性のある広告を載せることだと言った。

「Facebookは毎日がアメリカン・アイドルのシーズン決勝大会を2倍にしたようなもの」と彼女は言った。

さらに彼女は、広告予算のオンラインへの移行が遅くてユーザーの行動に追いついていないと付け加えた。毎年広告に費やされる約6000億ドルのうち、オンライン広告に向けられるのはわずか11%だ。他に15億ドルがモバイル広告に使われている。

全体では、以前も報じたようにFacebookの売り上げは2つの要素から成っている。広告および支払いだ。いずれも前年比では伸びているが、じつは第1四半期の広告売上は前期より減っている。Facebookはこれを季節による消費習慣によるものだと言っている。また、支払いの売上は2011年Q4から、2012年Q1にかけてほぼ変わっていない。

支払い売上を詳しく見ると、前年同期からはかなり伸びている。Facebookは、同プラットフォーム上のアプリやゲームから30%の収益分配金を得ている。しかし、Facebookが収益分配を必須にしたのは昨年7月からなので、この比較は正確ではない。前四半期との比較では、1.88億ドルから1.86億ドルとほぼ平坦である。

懸念されるのは、同プラットフォーム上のゲームを見ると、Zyngaの支払い売上が殆ど伸びていないことだ。同ゲームにおける伸びの殆どはモバイルによるものだ。したがって、Facebookが別の種類の支払いで売上を上げない限り、数字は停滞するだろう。

FacebookのCFO David Ebersmanは、支払いサービスがゲーム以外にも広まれば、30%の収益分配比率を下げる可能性があることを強調した。

さらに彼は、Facebookの営業利益率が減少していることも指摘した。同社がどれだけ効率良く利益を上げるかの指標である営業利益率は、第1四半期は36%と、前年同期の53%から減少した。Ebersmanは、これは主として株式ベースの報酬費用に関係していると言った。
彼は、同社がまだ成長段階にあり、短期的利益性を悪化させる決定を随時下す予定であることを付け加えてた。例えば、Facebookはモバイルアプリの収益化を始めたばかりだが、積極的にこれに投資を続ける予定だ。

「Facebookのモバイル利用は当社の将来にとって決定的に重要だと信じている」と彼は言った。「たとえモバイルの収益性が不確実であったとしても、われわれは投資するつもりだ」

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(翻訳:Nob Takahashi)