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農家の経営分析をWebサービスするFarmeronがクロアチアからバレーに本拠を移す

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シリコンバレーの人たちは、頭に“有機”の付くものが好きである。農家と消費者を直結するスタートアップも一つや二つはある。だから、農家そのものを助けるスタートアップが、シリコンバレーではなくヨーロッパの小国クロアチアに登場したことは、意外でもある。でもそれは、地方的な現象と取るべきではない…農業はビッグビジネスだ。中規模以上の企業化された農家は、120億ドルの世界市場を相手にしていると言われるが、でもまだその情報化は後れている。そこで、世界初の農業向けSaaS企業を自称するFarmeron.comは、その状況を変えたいと願っている。同社は最近140万ドルのシードラウンドを完了したばかりで、その投資を仕切ったのはNextView VenturesのLee HowerとSoftTech VCのJeff Clavierだ。そのほか、DV CapitalのEvan Nisselson、Niko Hrdy、Taavet Hinrikusら高名なエンジェルたちも参加した。シード(seed, タネ)なんて、同社にうってつけじゃないか。

資金は合衆国とヨーロッパ両方における経営チームの増強と、営業およびサポートチームの強化に充てられる。

Farmeronの前の投資家であるSeedcampのReshma Sohoniと500startupsのDave McClureも、今回のラウンドに参加した。

Dave McClureがFarmeronに着目したのは、同社が初めての東欧のスタートアップとしてAngelListに載ったときだ。ファウンダのMatija KopicもAngelListの協同ファウンダNaval Ravikantに会い、そこでループが閉じた。

しかしFarmeronは、やっと今年からレースにデビューする新馬ではない(いいね!この比喩!)。2011年11月の立ち上げから今日までで、すでにこのプラットホームを利用している農家は14か国にいる。同社が提供するサービスは、農家の大小を問わず、農業経営の現代的な経営分析だ。今は酪農と畜産が対象だが、今後はもっと分野を拡げる予定だ。そしてゆくゆくは、すべての農家からのデータを総合的に分析したい。

Farmeronの利用は南欧の大農家から始まり、この5か月で14か国の450の農家に広がった。そして今ではドイツの大酪農家で酪農畜産資材企業でもあるNeelsen Agrar GmbHと提携している。Neelsenが、各国の農家にFarmeronの利用を…同社パッケージの一環として…広めてくれるのだ。

Howerは、世界の人口が70億を超えたのだから、農業はもっと効率的にならなければだめだ、と指摘する。そのために、Farmeronのようなプラットホームを活用していただきたい、と。

ファウンダのMatija Kopic自身が農家の出身で、彼は子どものころから父親がExcelを使って生産記録をつけている様子を見てきた。そこには、高度な経営分析なんか、何もない。

でもデータを見れば、問題の所在は明らかだ。今の平均規模の酪農家は乳牛300頭を保有し、手書き手計算によるデータの記録分析に毎日90分以上を費消している。でも、経営の厳しい農家にとってそんな時間はあまりにも負担が大きく、しかもデータの中に埋もれている知識や情報を彼らは見つけることができない。せっかく記帳していても、それが経営判断に生かされていない。

農家の賢い子どもだったKopicは、現代の農家は機械やハードウェアでは進歩しているが、ソフトウェアが後れている、と直観した。農家にも、ソフトウェア、いやファームウェア(farmware)が必要だ。

同社はクロアチアからロンドンに移り(Seedcampの育成事業で)、今度はシリコンバレーだ。ただし開発チームは、クロアチアのオシエクにいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))